鉄道各社「羽田ドル箱」めぐり白熱
浅川です。
白坂先生に、今日の「なぜ」を解説していただきます。
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鉄道会社「羽田ドル箱」めぐり白熱
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> 羽田空港をめぐる鉄道会社の競争が激しさを増している。既存の京急電鉄や東京モノレールは駅の設備改修や運賃値下げで魅力向上策に余念がない。「羽田空港アクセス線」で新規参入を目指すJR東日本は、広範囲なネットワークを武器に利用客の取り込みを狙う。(2020年2月11日付『Sankei Biz』より一部引用)
■羽田空港からの移動手段は?
今、羽田空港から東京に都心に移動するとしたら、どの交通手段を使うでしょうか?
・モノレール?
・高速バス?
・タクシー?
・電車?
いろいろな手段がありますが、現状は次のような形です。
・1位:京急線(京急電鉄)(32%)
・2位:モノレール(東京モノレール)(24%)
羽田空港から到着した人の半分以上が、京急かモノレールで移動しています。そこに1社入ろうとしているというのが、今回のニュースです。
■新規参入社の考えは?
割って入ろうとしているのは、「JR東日本」という鉄道の最大手です。実は「東京モノレール」はJR東日本の子会社なので、「親」が入ってくるような形になります。
では「親」が何をしようとしているかといえば、次のような利用者を取り込みたいと考えています。
・羽田空港に到着
↓
・東京都心へ移動
↓
・千葉県のディズニーランドへ移動
これらを乗り換えなしで利用できるようにしています。
今だと京急やモノレールに乗っても、ディズニーランドには一本では行けません。モノレールなら「浜松町」で降りて、乗り換えをしなくてはいけません、京急もディズニーランドのある舞浜駅までは行けませんので、乗り換えが必要です。それをJR東日本は、羽田空港から乗り換えなしで、舞浜駅、つまりディズニーランドまで利用できるようにしよう、という計画を持っているのです。
これは、消費者から見れば、ただメリットしかありません。それを、数字で考えてみましょう。
・羽田空港の年間利用者:8,700万人(空港利用者で世界5位)
・ディズニーランド・ディズニーシーへの年間利用者:3,000万人
羽田空港は、海外からの旅行客が増え、たくさんの人が利用しています。これからさらに増えていくことが予想されます。もし羽田空港からディズニーランドまで乗り換えをしないで行けるようになると、お互いの利用者数がもっと増える可能性があります。
特に、羽田空港からディズニーに行っていなかった人も、移動がしやすくなるので、
人の交流や移動が活発化すると予想できます。
■羽田空港から「ドル箱」の理由
人が動くとお金も動きます。もし、ディズニーランドに行く人が増えたらどうなるでしょうか?
・3,000万人が利用
↓
・3,100万人が利用
↓
・3,200万人が利用
利用者が増えると当然お金が動き、経済も活性化していきます。
消費者にとっては本当にいいことしかありません。京急、モノレール、JR東日本は、各社とも自分のところに乗ってほしいと考えます。そうなると最後は価格競争が起きるので、もっと安い金額で移動できるようになります。
今、実際に京急とモノレールだけでも価格競争をしています。そこに、親会社であり、最大手のJR東日本が入ってくると、この競争が白熱します。それだけでなく、駅の改修工事が進み、もっと使いやすくなるということなので、このニュースは誰にとってもいいニュースだといえます。
確かに、京急とモノレールにとっては非常に厳しい面がありますが、それ以外の大多数の人にとってはものすごく歓迎されるニュースです。
■今日のまとめ・・・・・・・・・
羽田空港からの移動手段に「JR東日本」が参入しています。JR東日本が乗り入れれば、羽田空港からディズニーランド(シー)に乗り換えなしで移動することができます。消費者にとって料金を下げるきっかけになり、喜ばしいニュースです。
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貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
浅川淑子(あさかわよしこ)
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