5Gの普及でテレビは終わる?
浅川です。
白坂先生に、今日の「なぜ」を解説していただきます。
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5Gの普及でテレビは終わる?
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■5Gの時代で変わることは?
2020年から通信環境が「4G」から「5G」に変わり、通信環境が格段によくなります。
5Gのわかりやすい違いは、【超高速であること】です。5Gになると、4Gの約100倍の通信速度になるため、2時間程度の動画をYouTubeにアップロードする場合、今は数十分かかるところ、わずか3秒でできるようにになります。
このような環境では、次のような流れで、動画が格段に増えます。
<4G環境>
・文字・写真:すぐにアップロードできる
・動画:アップロードに時間がかかる
↓
・インターネット上には【文字や写真が多い】
<5G環境>
・文字・写真:すぐにアップロードできる
・動画:2時間の動画を3秒でアップロードできる
↓
・インターネット上の主役が【動画に変わる】
■では、テレビの時代は終わるのでしょうか?
インターネット上の主役が動画になる時代はやってきます。ただし、ここで大切な本質を忘れないでおきましょう。
・「通信の環境」では選ばれない
・「作品の中身の質」で選ばれる
もし、「テレビがおもしろくないからテレビを見ない」のだとすれば、「おもしろくないから」ということに問題の本質があります。5Gの環境でも、【おもしろくない動画であれば、見られない】でしょう。
そう考えると、「5Gが普及するとテレビは終わるのか、終わらないのか?」という考えは的外れな話だとわかるでしょう。大事なのは、「作品」だからです。仮に、YouTubeの作品がおもしろくなく、テレビの作品がものすごくおもしろいのであれば、テレビの方がYouTubeより見られます。
つまり、「どの媒体で見るか?」や、「どの環境で見るか?」ではなく、「見たい作品がどこでやっているか?」が大事なのです。
2019年、日本全国みんなが一体となってラグビーW杯を見たのは、「おもしろかったから」です。そこが本質です。しかも、ラグビーW杯はテレビでしか見ることができず、YouTubeでは見ることができませんでした。【おもしろい作品やコンテンツを作れるかどうか】が本質で、どこで放送するかは本質ではないのです。
■テレビが圧倒的に有利な点
テレビとYouTubeの大きな違いは、「リモコンを持っている人の数」です。テレビの場合、極端に言えば、1億2600万人全てがリモコンを持っている状態です。見ようと思えば誰もが電源をつけ、チャンネルを選べます。次の数字からも、その規模がわかります。
・ラグビーW杯のテレビの最高資料率:40%
↓
・日本の人口の40%=5000万人が視聴
でもYouTubeは、チャンネル登録者数だけがリモコンを持っている状態です。現在、日本で最も人気のユーチューバーのチャンネル登録者数は850万人ですが、日本の人口と比べたら圧倒的に、リモコンを持っていない人の方が多いということになります。だから、ラグビーのW杯のような視聴率をとることはYouTubeにはできないのです。
本当におもしろいコンテンツであれば、消費者はテレビを見ます。2020年は東京五輪がありますが、みんなYouTubeではなくテレビで見ると思います。
本質的なことは【おもしろいかどうか】です。おもしろければ、どの媒体でも視聴者は見ます。ただし、誰もが見ることのできるテレビでなければ、全国一斉に盛り上がることはできません。そのようなメディアは他にありません。
一方で、YouTubeがテレビに「おもしろい作品を作ってください。そうでないと、テレビを見ずに、YouTubeを見る人が増えます」とプレッシャーをかけているのは事実です。それが厳しくなればなるだけ、テレビはいい作品を作り、おもしろい作品を作ります。このように、この先相乗効果が出て、テレビはもっと楽しく、おもしろくなるという感じがしています。
■今日のまとめ・・・・・・・・・
5Gの時代が来ると、インターネット上で動画が中心になります。視聴者は「おもしろい作品」であれば、テレビでもYouTubeでも見ます。その本質に気付く必要があります。おもしろければ見られ続けますので、「テレビは終わるのか?」という質問は的外れと言えます。
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貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
浅川淑子(あさかわよしこ)
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