日本への警告(ジムロジャーズ著)の感想
白坂です、
『日本への警告(ジムロジャーズ著)』を読みました。
世界3大投資家の一人であり、極めて親日的な人物でもある著者が、「もし私が10歳の日本人であれば、迷わずに日本を出て行く」と述べています。その最大の理由が
【少子高齢化による『日本総人口の減少』】
たとえ異次元の金融緩和に代表されるようなアベノミクスで一時的に株価を上昇させたとしても、根本的な問題解決にはなっていない。むしろ、自国通貨である「円」の価値を大きく下げたという意味で、長期的には相当なマイナスであると主張しています。なので、著者は、
・移民の受け入れ
・女性が子どもを産みやすい社会を創る
という根本的な解決法を取って行くことでのみ、問題は解決に向かっていると述べています。
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以下は、個人的な感想です。
2012年の年末から始まったアベノミクス。もう間も無く7年になろうとしています。
異次元の金融緩和によって、
・「円」というお金の流通量が約4倍となり、
・増えたお金は、不動産と株式に向かい、
・地価と株価が上昇したことによって【数字上】の日本経済は良くなりました。
この7年弱という期間だけを見れば、アベノミクスは成功したという評価をすることが出来るかもしれません。
少なくても、2012年以前の日本よりは、色々な指標が軒並み改善されたのは事実です。それら沢山の経済指標の数字が良くなっているからこそ、経済の本質を時として見失ってしまう危険性もあります。経済の本質、それは、経済成長において大事なことは、交換の道具であるお金の流通量が増えたか・どうかではなく、
【商品やサービスによる「付加価値」の流通量が増えたか・どうか?】
お金は「交換の道具」ではあったとしても、価値そのものではありません。価値はお金の方にあるのではなく、お金と交換される商品やサービスの方にあります。価値あるものと交換できるからこそ、お金にも価値があるのであって、価値ある他のものと交換できないお金は単なる電子上の数字に過ぎません。
今回の本:『日本への警告(ジムロジャーズ著)』の持つ価値というのは、たとえ、経済上の色々な指標の数字が改善しているように見えたとしても、
日本経済の本質的な問題は解決どころか、むしろ確実に悪化している
という、私たち日本人が直視したくない現実を直視させようとしているという点で価値ある1冊なのではないかと感じています。
貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
白坂慎太郎
参考書籍:
日本への警告(ジムロジャーズ著)の感想
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