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アメリカ大統領選に関しての私見(3)

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【アメリカ大統領選に関しての私見】

1.「共和党」と「民主党」という【党】の違いからの考察

2.「トランプ氏」と「バイデン氏」という【人物】の違いからの考察

3.「民主党」の「バイデン氏」が新大統領になった後の将来予測

 

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と言うことで、

今回は、「3.「民主党」の「バイデン氏」が新大統領になった後の将来予測」をやっていきたいと思います。

 

「(1)アメリカで予想される変化」→「(2)全世界で予想される変化」→「(3)日本で予想される変化」の順でやっていきます。

まず、

 

(1)アメリカで予想される変化

「民主党」の「バイデン氏」はオバマ大統領の元で副大統領を務めていたということもあって、基本、オバマ政権下での政策を引き継ぐものと予想されます。根底に流れている価値観は、「博愛」と「国際協調」です。

 

・博愛・・・・社会保障制度(例:オバマケア)の充実

・国際協調・・隣国(カナダ・メキシコ)やヨーロッパなどとの関係修復

 

何か新しく変わるというよりは、オバマ時代に戻るというのが妥当な予測ではないかと思っています。

 

 

(2)全世界で予想される変化

アメリカは依然として世界で1番の大国ではありますが、75年前の1945年といった20世紀前半の頃ほどの圧倒的な超大国ではありません。全世界に対する相対的な影響力は相当に下がっています。だから、アメリカ大統領が変わること、そして、政権交代が起きることは、短期的なニュースとしては盛り上がったとしても、実際上の全世界への影響は、正直、かなり小さいと思われます。

 

たとえば、オバマ元大統領は演説の天才だったので、就任1年目で「核なき世界」をスピーチしたことでノーベル平和賞を受賞しました。しかし、ではオバマ大統領が任期中の8年間で、全世界に対して「何かノーベル賞級の実績を【実際上】で残したか?」と検証したならば、目立った外交上の実績はあまり見当たりません。強いていうならば、イラクからの米軍の撤退とキューバとの国交回復です。逆に、ロシアとは冷戦後では最悪の関係となり核兵器の【実際上】の削減は進みませんでした。

 

オバマ元大統領が全世界に対して【実際上】で何か大きな功績を残せなかったとしたら、それはオバマ元大統領の個人的な能力の問題ではなく、それだけ21世紀におけるアメリカの全世界に対しての相対的な影響力が低下していたからだと言えます。そして、それはバイデン氏に関しても全く同じ。たとえバイデン氏がオバマ元大統領を超える能力の持ち主だったとしても、アメリカの全世界への相対的な影響力からして、4年または8年で、何か決定的な変化をもたらすことは、正直、あまり期待できません。

 

むしろ、

これからの世界にとって大きいのは、アメリカではありません。

 

中国

 

です。

この文章を書いている現時点では、まだアメリカの方が1番の国かもしれませんが、中国が世界1位の経済大国になることは時間の問題です。理由は簡単で

 

人口

 

もし持っている知識・技能に差がないとしたら、国力の差は単純に人口の差。

アメリカの4倍以上の人口を持つ中国は、将来的にはアメリカの4倍の経済力を持っても不思議ではありません。

仮に経済力4倍が言い過ぎだったとしても、アメリカ以上になることは、ほぼ確実。時間だけの問題。

であれば、これからの時代は、アメリカではなく

 

中国が中心に創られていく

 

特別なことではありません。

むしろ、「世界史というのは、ほぼ中国史」というのが当たり前だったのです。

中国という国は、歴史上で、ずっと人口が1位の国でした。だから国力の1位でもありました。

だから、「過去数千年における世界史というのは、ほぼ中国史」。

 

この原則が変わったのは、ほんの180年前。

1840年のアヘン戦争で、中国がイギリスに敗れてから。

だから、

 

過去数千年間・・・世界史=中国史

直近180年間・・世界史=ヨーロッパ・アメリカ史

 

中国に対して、ヨーロッパ・アメリカが優位に立てたのは、知識や技術で、ヨーロッパやアメリカが中国よりも上回っていたから。

しかし、今、インターネットが普及したことによって、全世界に秘密がなくなりました。だから、ヨーロッパやアメリカと中国では知識・技術力で差がありません。知識・技術で差がなければ、国力は単純に

 

人口で決まる

 

だから、今後の世界において最も大きな影響を持つであろう国はアメリカではなく中国。

アメリカは全世界に対しての相対的な影響力をドンドン低下させていくのであまり大きな変化をもたらしませんが、逆に、中国は全世界に対しての影響力を大きくしていきます。必然的に、もし全世界に変化をもたらすとしたら中国です。もし世界への変化を予測するとしたならば、アメリカよりも中国に注目した方が見えやすくなると思います。

 

 

(3)日本で予想される変化

「民主党」の「バイデン氏」が新しい大統領になったとしても、日本においてもあまり大きな変化はないと予想しています。理由は、オバマ大統領による8年間で、日本に大きな変化がなかったからです。日本に大きな変化をもたらしたのは、オバマ元大統領ではなく、安倍前首相によるアベノミクス。異次元の金融緩和は、明らかに経済的な指標の変化をもたらしました。

 

結局、他国に自国の経営課題を解決してもらおうという他力の姿勢ではなく、自国の経営課題は自国で解決しなければならないという自立の精神が重要なのだと思われます。理由は簡単で、

 

・アメリカが最も真剣に解決に取り組むのはアメリカ自身の課題であって他国:日本の課題ではないから

・アメリカが最も真剣に解決に取り組むのはアメリカ自身の課題であって他国:日本の課題ではないから

・アメリカが最も真剣に解決に取り組むのはアメリカ自身の課題であって他国:日本の課題ではないから

 

日本自身の最重要な課題を明確にした上で、まずは日本自身が日本の課題解決に全力で取り組む。

その上で、その効果を最大化していくために外交に注力する。理想は内閣官房長官が内政を取り仕切った上で、内閣総理大臣と外務大臣が成果最大化のために外交に力を入れる。そして、たとえ今までは外交の最大のパートナーはアメリカだったとしても、今後は長期的に考えれば・考えるほど

 

中国との良好な日中関係こそが最重要な二国間となる

 

特別なことではありません。

アメリカと特別な関係になったのは、ポツダム宣言以降の直近75年間だけ。

それ以前の約2千年間は、

 

・遣隋使

・遣唐使

・日宋貿易、、、など

 

基本、日本にとって最も重要な相手国は中国でした。

漢字・仏教・儒教・土木技術、、、など、全ては中国から学んで来たものです。

当然で、

 

日本と距離の近い超大国が中国だから

 

日本の歴史上で最も賢かった政治家は室町時代の3大将軍:足利義満だったと思っています。

中国は当時は明でした。なので、義満は日明貿易を行なっていたわけですが、朝貢貿易という形式を取っていました。

いわゆる「土下座外交」です。明皇帝閣下に頭を下げる代わりに土産物を頂戴する。すなわち、名を捨てて実をちゃんと取った。

 

おかげで日明貿易においては大きな利益を出し、足利義満は金閣を建てるほどに経済的な余裕を創り出せた。そして、その経済的余裕が北山文化を発展させました。

 

今後の日本も長期的な視点に立てば立つほど、足利義満のような態度が求められると思っています。

中国には勝てません。日本はもとよりアメリカも。なぜなら知識・技能に差がなくなれば、国力は単純に人口で決まるからです。

であれば、義満と同じように

 

名を捨てて実を取れば良いだけ

 

日本が中国との関係を良くできれば・できるだけ、日本にとっては良いことだらけ、です。

具体的なところでは、中国人観光客が増えます。観光客が増えれば、当然ですが、中国のお金が日本で使われます。単純に経済が良くなります。景気が良くなります。遠いアメリカと、近い中国。「日本が真に重要にしなければならない相手国はどこか?」。あまりに明確です。だから、今後は、

 

「いかに日中間の人・物・お金・情報の移動を活発化させるか?」

 

が最も重要な課題になってきます。

日本は日本で自国の経営課題の解決に真摯に取り組み続けながらも、よい結果を最大化させるために、中国との関係強化に努める。そうすれば、今後の日本の未来は明るくなります。

 

いずれにしても、

アメリカの「民主党」の「バイデン氏」が新大統領となることはニュースで言われているほど、実際には大きなテーマではありません。アメリカにとっては大きな話題だったとしても、全世界そして日本にとっては、正直、あまり大きな出来事ではありません。日本は日本自身の課題解決、そして、日中関係の強化こそが、真に興味・関心を持つべきテーマだと言えると思っています。

 

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【アメリカ大統領選に関しての私見】

1.「共和党」と「民主党」という【党】の違いからの考察

2.「トランプ氏」と「バイデン氏」という【人物】の違いからの考察

3.「民主党」の「バイデン氏」が新大統領になった後の将来予測

 

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文責:

白坂慎太郎