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アメリカ大統領選に関しての私見(2)

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【アメリカ大統領選に関しての私見】

1.「共和党」と「民主党」という【党】の違いからの考察

2.「トランプ氏」と「バイデン氏」という【人物】の違いからの考察

3.「民主党」の「バイデン氏」が新大統領になった後の将来予測

 

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と言うことで、

今回は、『「トランプ氏」と「バイデン氏」という【人物】の違いからの考察』をやっていきたいと思います。

 

 

トランプ氏は、日本人の道徳的な価値観には全く合わない人物ではありますが、自立心の強い職人や個人事業主からはある一定以上の人気がある人物です。なぜならば、エネルギーがあるからです。カリスマ性があるからです。過去の古い慣習を破壊して何か新しいことをやってくれそうな期待を感じさせるからです。

 

0→1の起業家気質のリーダー

 

ただ、何かを新しく生み出す力は旺盛だったとしても、偉大な組織、偉大な国家を創っていくタイプの指導者ではありません。世間一般的なカリスマというのは、歴史的には意外にも偉大な組織を創っていないのです。理由は簡単で、

 

カリスマは個人に基づいた気質なので良くも悪くも本人次第だから

 

偉大な組織というのは時間が創ります。その投入された時間が長い時間であれば・あるほど、その組織は時間とともに複利が働いて偉大になっていきます。つまり、カリスマ本人の任期とか寿命というものを超えて、数十年・数百年、、、と長い時間をかけられれば・かけられるほど、その組織というのは偉大となっていくのです。それからすると、

 

カリスマは他の人でコピーが出来ず、仕組みにもならないので偉大な組織を創らない

 

トランプ氏のような人物はカリスマ性で勝負できる民間企業であればともかく、膨大な利害関係者とともに調整をしながら行なっていく国家運営には気質として向いていません。アメリカという1カ国は、たとえ本人にどれだけエネルギーがあったとしても、たった4年とか8年とかで、どうにか変革できる者ではないから、です。

 

外からよほど大きな外圧でも加わらない限り、人は基本、変化を嫌います。現状維持を望みます。安心・安定を希望しています。だから、何かを変えようとすれば必ず抵抗を生みます。大きな変革を試みれば・試みるほど、より大きな抵抗を生みます。だから、もし本当に変化をもたらそうとしたら、

 

まるで季節が変わるかのように、少しずつ・少しずつ、、、変えていく必要がある

 

トランプ氏は民間人時代は「不動産王」と呼ばれていました。ビジネスの場で交渉・交渉・交渉、、、をやり続けて来たということです。基本、勝ち負けの世界で生き続けた人物だと言えるでしょう。だから、いざ大統領になった後も、交渉ごとでは全て勝とうとしていました。全勝をしようとしていました。結果、

 

ありとあらゆるものを敵に回していました

 

中国、カナダ、メキシコ、イラン、、、という国家はもちろん、アマゾン・ファーウェイ・ティックトック、、、など民間企業をも敵に回していました。勝ち負けにコダワルがゆえに、どの勝負も捨てられませんでした。いかにトランプ氏が巨大なエネルギーの持ち主だったとしても、やはり1人の人間です。持っているエネルギーと時間には限りがあります。結局、無駄なエネルギーと時間をたくさん浪費せざるを得ませんでした。本当に偉大な組織・国家を創っていく指導者というのは、トランプ氏のようなカリスマ型のリーダーではなく、

 

謙虚な人

 

要するに、無駄な揉め事を起こさない人です。余計なところに時間やエネルギーを無駄に浪費しない。勝ち負けにコダワラない。むしろ小さなことは大概で負けても良い。そして、本当に大事な最も重要な理念やビジョン達成にに関することだけ、たとえどれほど時間がかかったとしても、

 

一点集中で勝つ人

 

こそが、本当に偉大な組織・国家を創っていく真のリーダーです。

「なぜ小さなこと大概で負けてもよいのでしょうか?」。それは物事には重要性の大小があるからです。

全ての勝負の重要性が同じわけでは決してありません。理念やビジョンの達成のためには必ず勝たないといけない最重要なこともあれば、たとえ負けても大勢には全く影響のないものもあります。そして、大抵のことは大勢に影響がありません。

 

たとえるならば、オセロ。

1手・1手の全てで勝つ必要は全くありません。オセロであれば最も重要なのは4隅。それ以外は途中過程でどれだけ取られても、4隅さえしっかりと押さえることが出来たら、

 

結局、最後は勝つ

 

であれば、途中は負けてもいい。もっと言うならば、相手に譲っても良い。

もし実現したい理念が大きければ・大きいほど、途中過程は相手に譲って良い裁量も大きくなります。

大事なのは小さな所まで全て勝つことではく、最後に必ず勝つこと。であれば、局所的な勝ち負けは捨てて良い。

 

最重要な4隅を押さえることだけに一点集中で経営資源を投入する

 

であれば、謙虚が正解。

とにかく敵を作らない。無駄な揉め事を起こさない。戦いを避ける。

無駄なところに時間とエネルギーを使わない。

負けて終わりならOK。相手にゆずっと済むなら譲れば良い。

 

ただ一点、理念実現という方向性に向かって淡々と・淡々と歩み続ける謙虚な人こそ真のリーダー

 

民主党のバイデン氏が、その偉大な組織・国家を創っていく人物なのか・どうなのかは、この文章を書いている現時点では、正直、まだ分かりません。オバマ元大統領の下で副大統領をやった経験があるとは言え、副大統領と大統領では違います。そして何より、人の気質というのは、その人が危機に追い込まれた時に初めて出てくるものです。バイデン氏が新しい大統領として本当の危機に追い込まれた時でも、

 

謙虚で居られたら偉大な組織を創る真のリーダーたりうる

 

「トランプ氏」はカリスマ型の指導者だったかもしれませんが、いかんせん敵ばかり作り、無駄な時間とエネルギーをとにかく沢山浪費していました。ご本人の発信力の強さとは別に、4年間でどれだけ問題が解決されたかは正直、疑問です。

 

一方、

 

「バイデン氏」の本来の気質が現れるのはこれからだと思いますが、偉大な組織を創る可能性を持っている人物ではあります。もし、今後さらなる危機に追い込まれた時でも、あくまで冷静かつ謙虚な態度で居続けられたならば、

 

次の4年間は、今までの4年間よりも、より良いアメリカになっている可能性があると思います。

 

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【アメリカ大統領選に関しての私見】

1.「共和党」と「民主党」という【党】の違いからの考察

2.「トランプ氏」と「バイデン氏」という【人物】の違いからの考察

3.「民主党」の「バイデン氏」が新大統領になった後の将来予測

 

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文責:

白坂慎太郎