仏教の教え 涅槃寂静
白坂です、
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さて、
仏教に関して、最近、より深い「気づき」があったので共有させていただきたいと思います。
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1.諸行無常(しょぎょうむじょう)
2.諸法無我(しょほうむが)
3.一切皆苦(いっさいかいく)
4.涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)
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今回は、「4.涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」についての学びを深めていきたいと思います。
これは、簡単です。
心、静かな状況でいられる
ということです。
「心の平安とともに生きられる」ということです。
今までの流れで整理すると、
1.ありとあらゆるものが変化し続けている(諸行無常)
↓
2.だから、ありとあらゆものの中の一人である自分も変化し続けている
「これが私です!」と断言できるような絶対的な自分というのは存在していない(諸法無我)
↓
3.ありとあらゆるものが変化し続ける中で、自分だけが自我に執着し続けたならば、ありとあらゆる出来事を苦しいと感じられる(一切皆苦)
↓
4.だから、執着を捨てて、自我を捨てたならば、心、静かな状況で居られる(涅槃寂静)
この世は不確実です。
それは万人にとって同じです。
しかし、その不確実な世の中で、
・安定を求めれば求めるほど不安とともに生きることになり、
・不確実な世の中で不確実であるのは当たり前だから、時代に合わせながら生きていこうとするならば、どんな変化の中でも「心の平安」とともに生きられる
ということです。
そして、心の平安とともに生きられるようになった状態、つまり、涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)の境地に至った状態のことを
悟り
と呼んでいます。
なぜ、悟りと呼んでいるかと言えば、
自我というフィルターを通さずに、宇宙をありのままに観察できるようになっているから
ありとあらゆるものは無色透明です。1つ・1つに絶対的な意味などありません。
その意味のないものに対して「これが正しい」とか「これが間違っている」とか、「これはプラスだ」とか「これはマイナスだ」という意味を加えているのは自我です。過去の記憶です。固定観念です。
過去に「これが正しい」と1度信じたから、「自分が正しいと信じていることと違うものに直面したら、『それは間違っている』」と判断しているわけです。その固定観念とともに生き続けてしまうと、もう時代が変わっているのに、やはり「今でも正しいはずだ!」という観念で対応しようとし続けるので、ことごとく上手く行かなくなるわけです。
なぜなら、過去は正しかったかもしれないけれど、今では通用しない判断基準で判断し続けているからです。(一切皆苦)
もし、その人が涅槃寂静の境地に至っているならば、言い方を変えると、「心の平安」とともに生きられているとしたならば、その人は、その境地に至るまでの過程で固定観念を手放しているはずです。自我を捨てているはずです。であれば、その人が認識ている宇宙というのは、本人の自我というフィルターを通していません。つまり、宇宙のありとあらゆるものが無色透明で、ありのままに観えているはずです。だから、
悟っている
というわけです。
宇宙で起きているありとあらゆる出来事が、まるで精密時計のように、起こるべくことが起こるべくして必然で起きているという姿であるように観ることができています。
もしかしたら、
「悟りを開いても、ただ単に『心、静かに居られる』だけだったら、そんなに大したことではないのではないか?はっきり言って、そんなに人生における便益がないのではないか?」と思われるかもしれません。しかし、それは違います。悟りを開くというのは、人生において大きな便益があります。特に大きいのは、
1.問題を解決する能力が大幅に上がる
2.大きなエネルギーを発揮することができる
という便益があります。
まず最初の「1.問題を解決する能力が大幅に上がる」です。
なぜなら、
物事の解決法というのは、どんなものも本当は単純で簡単だから
たとえば、
「いや〜、ダイエットって本当に難しいですよね!
いろいろなダイエット法を試してみたんですけれど、全然、痩せられません。
一体、どうしたら本当に痩せられるのでしょうか?」
というような悩みがあったとして、もし、その人が悟っているならば、他のいろいろなものに迷わされないはずです。なぜなら、「太っているのは食べ過ぎだから」であり、
食べる量を減らせば痩せられる
という極めて単純な問題解決法が簡単に分かるからです。
同じように、
「いや〜、うちの業界は今とにかく不景気なんで、売上がなかなか上がらないで大変なんです。
いろいろな勉強会や交流会に参加しているんですけど、いい解決方法を知ることができないんです。
一体、どうやった
ら売上というのは上がるんでしょうか?」
という悩みがあったとしても、もし、その人が本当に悟っているのであれば、他のいろいろ複雑な要素に惑わされることはないはずです。売上が上がっていないのには、「売るという実際の行動をしていないから」であり、
売るという実際の行動をすればいい
ということが簡単に分かります。
問題が複雑に見えるのは悟っていないから。問題の解決法が難しく感じられるのも悟っていないから。
悟っていれば、いろいろな複雑な要素に惑わされません。どんな物事も本当はとても単純なので、シンプルな問題の本質を見抜いた上で、簡単な問題解決法を実際に実践すればいいということが分かります。つまり、
悟りを開いていると問題を解決する能力が格段に上がっています。
もう1つの、
「2.大きなエネルギーを発揮することができる」ということに関しても触れておきたいと思います。
普通、「大きなエネルギーを発揮している人」というのは、
・赤いネクタイを締めて、
・非常に激しい言葉で
・とても大きな声で一生懸命に自分の主張を力説している人
という印象があります。
確かに、そういう分かりやすい人もエネルギーがあるのはあるのですが、最も大きなエネルギーがある人ではありません。その人のエネルギーは怒りや憎しみが源になっているので、熱狂的な支持者を作る代わりに、強い敵も同時に作るのです。極論、
半分は味方になるけれど、半分は敵になってしまう
だから、ある程度の範囲までは影響力を持てたとしても、その影響力の広がりが限定されてしまうのです。しかも、そういう怒りや憎しみが源になっているエネルギーによって作った支持者というのは、簡単に、その激しい刺激に飽きてしまいます。
強い刺激は、早い飽きを作り出してしまう
まさに、一時期に凄いブームを作ったはずなのに、今ではみんなから忘れ去られてしまって、「あの人は今?」という状況になりやすいものです。一見、
・赤いネクタイを締めて、
・非常に激しい言葉で
・とても大きな声で一生懸命に自分の主張を力説している人
というのは1番、大きなエネルギーを持っているように見えますが、実は、極めて短期的なエネルギー。ゼロからイチを創る段階のような破壊と創造のステージでは活躍できますが、1を10に広げたり、10を100に広げたり、、、する段階だと活躍できなエネルギーの持ち主です。本当に大きなエネルギーを持っている人というのは、
静かな人
たとえるならば、赤い炎ではなく、もっと高温の青い炎をエネルギー源にしている人。
一見、静かで穏やかで全然目立たないのだけど、内面に非常に大きなエネルギーを秘めているので、なぜか、その人は大きな存在感がある人。
・仏教の釈迦
・キリスト教のイエス
・哲学者のソクラテス
・儒学者の孔子、、、
そういう1,000年、2,000年、、、経っても名前が残り、後世にずっと影響力を与え続けている人たちというのは、怒りや憎しみといった激しい赤い炎のエネルギーを発揮した人たちではなく、
静かな青い炎のエネルギーで生きた人たち
熱狂的なファンを作るわけではなかったとしても、ものすごい敵を作るわけでもない。
広く、静かに、さざ波が広がるかのように、少しずつ・少しずつ、まるで波紋のように影響力を広げていく人。表面上の見た目と違い、結果的に
ものすごく大きな影響を与える人
それが悟っている人です。
つまり、もしその人が本当に悟っているならば、「心、静かな状態で」、「高い問題解決能力を有し」、「内面の大きなエネルギー源で生きている」ので、結果的には
大成功もしていきます。
以上、まとめます。
1.ありとあらゆるものが変化し続けている(諸行無常)
↓
2.だから、ありとあらゆものの中の一人である自分も変化し続けている
「これが私です!」と断言できるような絶対的な自分というのは存在していない(諸法無我)
↓
3.ありとあらゆるものが変化し続ける中で、自分だけが自我に執着し続けたならば、ありとあらゆる出来事を苦しいと感じられる(一切皆苦)
↓
4.だから、執着を捨てて、自我を捨てたならば、心、静かな状況で居られる(涅槃寂静)
仏教そのものも本当は複雑ではありません。
単純です。シンプルです。
だからこそ、今でも教えとして後世に残っているわけです。
あとは、その悟りへの階段を1段ずつ・1段ずつ登っていく。どうやって?
縁起
今、縁あって目の前にいる人に対して、最善を尽くす。
一気にワープしようとするのではなく、一歩・一歩、着実に・着実に人の役に立つことを、自分の最善でやっていく。やり続けていく。そうすれば、自分の中にある「人の役に立つ力」が上がっていくので、自我が薄くなっていきます。人生を苦しくしている根本原因は自我なので、自我が薄くなっていけば、なっていくほど
涅槃寂静の境地で、心、静かに生きられるようになっています
貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
追伸:
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