貯金(現金・預金) 最高991兆円
白坂です、
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>「日本銀行が10日発表した2019年4〜6月期の資金循環統計によると、6月末時点で家計部門が保有する「現金・預金」は前年比1.9%増の991兆円で、過去最高を更新した。依然として金融資産全体の半分以上を占めており、『貯蓄から投資へ』の流れが進んでいないことが浮き彫りとなった。」
(『読売新聞』2019年9月21日より一部引用)
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数字を簡単に見てみると、
・資産全体・・・・・・1860兆円
・現金・預金・・・・・ 991兆円
・貯金以外の資産・・・ 869兆円
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「なぜ、『貯蓄から投資へ』の流れが進まないのでしょうか?
簡単です。
金利が低すぎるから
貯金(現金・預金)を何らかの資産(「債券」・「不動産」、、、など)に投資をするとします。そうした時に、債券で2%という金利だった時に、「債券に投資をしたい!」という意欲が出てくるか・どうか?ということです。金利というのは、「お金をすぐに交換の道具として使えない」ことに対する対価です。
100万円を債券に投資をしてたとえ1年後に2万円が増えていたとしても、その100万円を1年間使えなかったことに対する対価が2万円というのは妥当か・どうか、という判断になります。一般的に、2%の金利だった場合、将来得られるかもしれない2%よりも「すぐに『交換の道具』として使える現金・預金として持っておきたい」という動機の方が上回ります。(流動性の選好)
同じように、
不動産に投資をしたら実質で5%の利回りが期待できるとします。1億円を不動産に投資すれば500万円を得られるとします。この5%という利回りは、「お金をすぐに交換の道具として使えない」ことに対する対価です。
ここで考える必要があるわけです。
・1億円を使えない代わりに、将来の500万円を得るか?
それとも、
・将来に得られるかもしれない500万円を放棄して、1億円をいつでも使えるように貯金として持っておきたいか?
公務員や会社員の方にとっては500万円の不労所得は魅力的かもしれませんので、不動産投資をするかもしれません。2%ではなく5%だといういうのであれば、「投資をする」という判断も1つの合理的な判断だと言って良いと思います。
ただ、自分で事業をやっている経営者であれば、1億円を使えない対価が500万円というのは安過ぎるという判断になりやすいと思います。なぜなら、その1億円を不動産ではなく本業に投資したならば、1年後に500万円以上を増やせる可能性があるからです。
結局、銀行の金利が低過ぎるために、「債券」や「不動産」も同じく低い利回りしか期待できなくなっています。なので、
・「現金・預金」として持っているか?
それとも、
・実質の利回り10%以上も期待できる「株式」などに投資をするか?
という2択になります。
結果、株式などに投資をしないのであれば、「現金・預金」として持っておくという判断にならざるを得ないわけです。
だから、「貯蓄から投資へ」という流れが進まないのは、金利が低過ぎるからです。
ゆえに、もし本当に家計部門の貯蓄を投資へ本気で向けたい場合、日本銀行は金利を引き上げる必要があります。しかし、出来ません。なぜなら、
金利を引き上げる判断を出来る日本銀行が、国債を大量に抱えているから
日本銀行はアベノミクスの一環として異次元の金融緩和を行いました。
銀行が持っていた国債を日本銀行が大量に買いました。
今、日本で1番多くの国債を抱えているのは日本銀行です。
金利を上げると、国債の金利も上がります。
つまり、国家の財政破綻リスクを引き上げてしまうことになります。
国家が財政破綻して1番困るのは国債を最もたくさん抱えている日本銀行です。
大量に抱えている国債が不良債権化してしまったら日本銀行が倒産してしまいます。
出口なき金融緩和
・もし本気で「貯蓄から投資」を促したいのであれば金利を上げる必要がある
↓
・しかし、国債を大量に抱えている日本銀行は金利を上げることが出来ない
↓
・よって、この後もずっと「貯蓄から投資」は進まない。その結果が、
貯金(現金・預金) 最高991兆円
1960年代の古き良き時代は、お金や投資について何1つ勉強をしていなかったとしても大丈夫でした。
なぜなら、銀行の預金や郵便貯金で10%近くの金利がついていたからです。ただ、預金をしているだけで、お金がどんどん・どんどん殖やすことが出来ていました。
しかし、今からは無理です。お金や投資について勉強をしていない人がお金を殖やすということは出来ません。少なくても5年、10年、、、で長期的に殖やして行くことは絶対に無理です。この超金利の時代では、
経済や投資について真剣に学び続けている人だけが、お金持ちになっていくことが出来ます
貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
白坂慎太郎
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