【ソフトバンクG】が赤字7,500億円!お金の原則で知っておきたいこと
【ソフトバンクG】が赤字7,500億円!お金の原則で知っておきたいこと
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【ソフトバンクG】が赤字7,500億円!お金の原則で知っておきたいこと
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> ソフトバンクグループは13日、2020年3月期の最終損益が7500億円の赤字(前の期は1兆4111億円の黒字)になったもようだと発表した。約10兆円を運用する「ビジョン・ファンド」の投資先の企業評価を引き下げ損失が膨らんだ。3月下旬に経営破綻した英衛星通信ワンウェブなど、本体での投資でも多額の損失が発生した。(2020年4月13日付『日本経済新聞』より一部引用)
■ソフトバンクグループ(以下、ソフトバンクG)7,500億円の最終赤字
今回は、「ソフトバンクGが、7,500億円の最終赤字」というテーマです。これは、2019年4月1日から2020年3月31日の通期決算の報告になります。
まず、ソフトバンクGについて説明します。
ソフトバンクGは、「持株会社」です。ですから、商品の製造・集客・販売・役務提供という業務は行っていません。ソフトバンクGは、【様々な企業の株を持っている「持株会社」である】ということが大前提です。
なぜ、最初にこれを説明したかというと、ソフトバンクGにおける「黒字」「赤字」は、一般にイメージされるものと違うからです。
一般では、「黒字」「赤字」について、以下のようなイメージがあります。
黒字:(売上)>(経費)
赤字:(売上)<(経費)
普通の事業を行う企業であれば、「(売上)-(経費)=(利益)」ですから、「黒字」は、「売上が大きくて、経費が小さかった」と考えます。一方、「赤字」は「売上は大きくないのに、経費がたくさんかかってしまった」というイメージを持ちます。
ところが、ソフトバンクGの場合は違います。前述の通り、ソフトバンクGは「持株会社」なので、以下のようになります。
黒字:含み益
赤字:含み損
ソフトバンクGの決算発表で「黒字」といえば、「保有株の価値が上がったので、価値評価で含み益が出ている」状態です。一方、「赤字」は、「保有株の価値が下がったので、もしも今、株を売却するならば、購入時よりも安い価格で売らなければならない。それは、将来の損失になる可能性があるので、含み損が出ている」という状態です。
ですから、「現金が増えた、減った」というような、「通常の企業に対するイメージ」とは少し違います。
ソフトバンクGは、多くの企業の株を保有しています。代表的な企業は、以下の通りです。
・アリババ
・ソフトバンク株式会社
・ソフトバンクビジョンファンド
このソフトバンクビジョンファンド(以下、SVF)は、投資会社です。サウジアラビアから5兆円、アブダビから1.5兆円の出資を受け、ソフトバンクG自体も3兆円を出資しています。
今回のテーマである、「ソフトバンクGが7,500億円の最終赤字」について、正確さよりも「わかりやすさ」を重視して説明します。
「アリババ」「ソフトバンク株式会社」など、「SVF」以外では「1.05兆円の黒字」です。その黒字のほとんどが「アリババ株」によるものです。ところが、「SVF」が「約1.8兆円の赤字」になりました。
つまり、「1.05兆円黒字」と「1.8兆円赤字」なので、差し引き「7,500億円の赤字」という最終決算になりました。ですから、この1年間で、ソフトバンクGは、投資で資産を減らしたということになります。
次に、SVFが赤字になった大きな2つの理由を説明します。
理由①:WeWork問題(2019年10月)
SVFは、「WeWorkが上場をすれば、株価は時価総額5兆円になる」と評価をし、WeWorkに投資をしました。ところが、WeWorkは「上場をしても、時価総額は8,000億円程度である」と判断し、直前で上場を取りやめました。
ですから、SVFがWeWorkに出資したことは、現時点では完全に失敗だったと言えます。SVFは、価値の低いもの(=WeWork)に、高い資金を投じているので、「赤字」という結果になりました。
理由②:コロナショック(2020年2~3月)
SVFは、WeWorkを含め、80社以上に投資をしています。投資先は、「成熟した企業(知名度があり、業績が安定している企業)」ではありません。では、どのような企業に投資をしているかというと、「ベンチャー企業(現在の規模は小さいが、将来は時価総額が上がると評価した企業)」や「スタートアップ企業(2~3年以内に上場を目指している企業)」です。
しかし、今回のコロナショックの影響を受けて、SVFが投資をしているほとんどの企業の株価が、下落しました。
不況時において、「大企業」は、業績の悪化が小さくて済みますが、「今から伸びる」というような期待だけの企業は、安定しません。「上振れをする可能性はあるけれども、下振れをする可能性もある」ということです。
「上振れ」と「下振れ」の幅を「不確実性リスク」と言います。安定している企業は、「上振れと下振れの幅が小さい」です。ところが、SVFが投資している企業は、この振れ幅が大きい企業ばかりです。実際には、今回のコロナショックの期間中に、投資先である「ワンウェブ(衛星ベンチャー企業)」が倒産しています。
このように、SVFは、「その企業が成功すれば利益は大きいけれども、失敗すると倒産の危機もある」というような「振り幅が大きい(リスクが大きい)投資案件」に出資をしています。今回のコロナショックの影響により、SVFが出資した企業の「下げ幅」は大きくなってしまいました。それが、SVFが赤字になった理由です。
上記の2つの理由から、「SVFは大幅な赤字になり、他の投資(アリババ、ソフトバンク株式会社など)の黒字を上回ったために、ソフトバンクGは7,500億円の最終赤字になった」というのが今回のニュースです。
■今回のニュースで私たちが学ぶこと
お金の原則は、「リスク=リターン」です。
「リスク」は、お金に関しては、「危険」という意味ではなく、「不確実性」です。
銀行預金ではお金が増えない理由は、「確実だから」です。銀行に100万円を預ければ、1年後も100万円である可能性は極めて高いです。つまり、預金額が減る可能性は、99.99%ありません。「リスクが無い(確実)ということは、リターン(金利)も無い」ということになります。
逆に、大きなリターンを求めるのであれば、「株価などが上がるかもしれないし、下がるかもしれない」という大きなリスク(不確実性)を考える必要があります。
ソフトバンクGは、「株価がかなり上がる可能性がある」と判断した企業に投資をしているので、今回のようなコロナショックという不測の事態には、「株価の下落による大幅な赤字」になったということです。
私たちは、【「リスク」と「リターン」は常に等しい】ということが、「お金の原則」であることを理解しておかなければなりません。
株価は、「上がる可能性があれば、下がる可能性もある」という前提で、私たちは、どのようにお金を使っていくのかを考える必要があります。
貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
(代筆:忽那里美)
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