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SBIとYahoo!(ヤフー)が提携で経済圏の創造へ!先行する楽天を猛追することはできるか?

ニュース解説

白坂です、   ・・・・・・・・・・・・・・・・・   >「ヤフーが『ヤフー経済圏』づくりを本格化し始めた。 SBIホールディングスと金融事業で包括提携すると発表した。」 (『日本経済新聞』より一部引用) ・・・・・・・・・・・・・・・・・   ネットというのは、経費がかからずに商品を提供できるという仕組みです。なので、ネット上で提供されるサービスというのは、限りなく無料へと近づいていきます。ユーザーにとって、「ネットは無料で使えるのは当たり前」という認識が広がれば広がるほど、ネット企業は無料でサービスを提供するようになっていきます。   ただ、 ネット上においてある部分は無料で商品を提供するならば、代わりに、どこかの部分で収益を上げる必要があります。結果、ネットで収益を上げるためには、ネットと相性が高い   ・広告 または ・金融   のいずれかで収益を得るというのが、基本的な考え方です。   【ネットと広告】: ネットと広告というのは相性がとても良い組み合わせです。 なぜなら、ネットはデータの収集と分析が非常に簡単に出来るからです。 もしネットではなく、たとえばTVコマーシャルだったら、15秒CMへの5,000万円への投資は、はっきり言って博打です。業績向上に向けて効果があるのか・どうかは出してみないと分かりません。そして、そのCMがどれだけの売上向上に結びついたのかを計測することもできません。計測できないということは改善もできないということです。   ところが、ネット上の広告であれば、データの収集が簡単に出来る。 ・「その広告は何回表示されたのか?」 ・「何回表示されたうち、何回クリックされたのか?」 ・「何回クリックされたうち、実際に何件が受注できたのか?」、、、   全て計測できます。 計測できるということは結果を検証できるということです。 検証できるということは、次に向けて改善もできるということです。 結果、「PDCAサイクル」を日々でグルグル回し続けることができます。 つまり、ネット広告に関しては博打ではなく、完全に科学的なビジネスにしていくことができるということです。 ゆえに、ネットと広告というのは非常に相性の良い組み合わせです。 結果、ヤフーにとっての最初の大きなビジネスの柱は、広告収益モデルだったわけです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 【ネットと金融】: ネットと金融というのも非常に相性の良い組み合わせです。 なぜなら、ネットを使えばお金の移動が速いからです。 ネットを使えば、 A地点からB地点へお金を一瞬で移動させることができる ネットを使えば、お金を「楽に」「簡単に」「今すぐ」移動させることができます。 つまり、全世界でのお金の移動回数が飛躍的に増えていきます。もし、お金が移動するたびに、決済手数料や送金手数料を課金することができたら、たとえ1回・1回の手数料はとても小さいものだったとしても、「塵も積もれば山となる」で、結果的には非常に大きな収益となります。 SBIは、この「ネットと金融」の相性の良さにいち早く気づくことが出来た企業です。 なので、ネット証券で最大手の金融機関となることが出来たわけです。 そして、ヤフーは、このネット証券で最大手のSBIと提携したということになります。 【ネット × 広告 × 金融 → ヤフー経済圏へ】 ・ヤフーにとっての提携のメリット:  SBIが持っている金融に関する知識・技術・経験、、、という経営資源を有効活用できる ・SBIにとっての提携のメリット:  ヤフーが持っている膨大な顧客情報に対して接近することができる この「『Yahoo × SBI』という提携が、先行する楽天をどれだけ猛追することができるか?」というのが注目すべき視点だと言えます。楽天は、三木谷会長ご自身が、元々、日本興業銀行のご出身だったこともあって、早い段階から「楽天銀行」「楽天証券」をグループに整備していました。つまり、   【ネット × 広告 × 金融 → 楽天経済圏】   は9割以上が既に出来上がっています。 あとは、楽天ポイントの代わりに、楽天コインという独自:仮想通貨を流通させるという経済圏を完成させるための最終段階に入っています。ヤフーとSBIは、楽天に対して後追いなので全く同じことをやっても勝てません。投資家として今後で注目するべきポイントは、 ヤフー経済圏は、楽天経済圏にはない何らかの「付加価値」を創っていくことが出来るか? 所になると思っています。   貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。 ありがとうございます。 それでは、また。   白坂慎太郎    SBIとYahoo!(ヤフー)が提携で経済圏の創造へ 追伸: メルマガやLINE@でも情報を発信しています。 ご登録頂いた方には特典教材(PDF200ページ以上)を無料で差し上げています。 → メルマガ登録 → LINE@登録  続きを読む

SBIホールディングスが事業承継に悩む中小企業向けに1000億円規模の投資ファンド設立、これで問題は解決か?

ニュース解説

白坂です、   ・・・・・・・・・・・・・・・・・   >「地銀連合構想を進めるSBIホールディングス(HD)は事業承継に悩む中小企業に投資するファンドを設立した。1号ファンドは100億円規模となる見通し。最終的には総額1000億円規模を想定している。中小企業が経営者の後継者難で経営が行き詰まるケースが相次いでいる。」 (『日本経済新聞』より一部引用) ・・・・・・・・・・・・・・・・・   (1)SBIは、地銀連合構想を持っている ↓ (2)銀行は融資先の事業承継に関して経営課題を持っている   (融資先が後継者難で廃業すると債権者である銀行は困る) ↓ (3)だから、SBIは銀行など7社とファンドを設立した。     SBIの今後の成長性に関しては個人的に大きな疑問を感じています。   SBIは楽天証券などを口座数で大きく凌駕しているネット証券最大手です。 リアル口座を含めても、大和証券を抜いて日本最大手の野村證券に迫る日本第2位の証券会社です。 ネット証券で最大手なので、フィンテック(金融技術)に最も詳しかったとしても不思議ではないのですが、どうも本質を理解しているのか・どうかに疑問を感じます。     フィンテックとは、銀行業務を効率化するための技術ではなく、そもそも銀行を不要にする技術     銀行の機能というのは「金融」「決済」「信用創造」の3つです。 今までは、この3つを銀行が行っていました。しかし、それをブロックチェーンを代表とする新しい金融技術(システム)が代わりに出来るようになっていく、、、これが本質です。   にも関わらず、 SBIはフィンテックの進展とともに衰退していく銀行と、しかも地方銀行との連携を強化していっています。 そのことを「地銀連合構想」と呼んでいます。関連して、仮想通貨に関してリップル社とも連携しています。   リップルは、ビットコインやイーサリアムなどと同じような仮想通貨で認識されがちになりますが、リップルは厳密に言えば、仮想通貨ではないです。理由は簡単で、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨は、銀行など中央の管理団体を不要とする分散型台帳で行うシステムなのに対して、リップルは世界中の銀行を繋ごうとしているものだからです。   リップルは、 ・銀行を不要としていくための通貨ではなく、既存銀行の連携を促している ・銀行を不要としていくための通貨ではなく、既存銀行の連携を促している ・銀行を不要としていくための通貨ではなく、既存銀行の連携を促している   だから、 リップルは、ビットコインやイーサリアムなど他の仮想通貨とは、そもそもの根本思想から違います。それは、日本の地方銀行を連携させようとしているSBIと全く同じ。     時代の流れに逆行している     フィンテックという新しい金融技術が進展すれば・するほど、銀行は要らなくなります。 だから銀行は衰退産業です。しかも、日本の総人口が減少していく地方を融資先とする地方銀行は言うまでもありません。にも関わらず、地方銀行と一緒に第1号ファンドで100億円、最終的には1,000億円というのに、「果たしてどれほどの勝算があるのか?」と思います。   しかも、 事業承継が日本の大きな社会問題になっているのは、資金不足が原因ではありません。 後継者不足です。つまり、問題の要因はお金ではなく人です。お金が原因で事業承継が進まないのではなく、人がいないから事業承継が進んでいないのです。   日本の企業の99%は中小企業と個人事業主。 たとえば、現在66歳くらいの創業社長が経営している日本の中小企業というのは、創業社長が4番でピッチャーをやっている場合が大抵なので、その創業社長が引退してしまうと売上が上がらず、会社が成り立たなくなってしまうわけです。   たとえ現在は黒字経営でも、創業社長が引退すると黒字どころか売上がほとんど立たなくなる   その「4番でピッチャーの創業社長が引退した後の会社を果たして買いたいか・どうか?」 もちろん買う側の会社の中に、今まで創業社長が担っていた役割を担うことことが出来る人材がいれば、M&Aは成立します。 たとえ創業社長は引退してしまっても、買う側の会社から新しい社長がやって来て、今まで居た社員さんたちの雇用を守った上で経営を続けていくというのであれば事業承継を成功するさせることは出来ます。 ただ何れにしても、お金の問題ではありません。もしお金の問題であれば、別にSBIがファンドを作らなくても、今までの地方銀行が単独で解決できました。なにせ、銀行は今、融資先がなくて仕方なく不動産融資を続けているのですから。   たとえお金はあっても、人が居ないから深刻化しているのが事業承継の問題     お金をポンと出すことは出来たとしても、人は簡単には育ちません。 後継者も、どのような後継者が必要なのかを見極めることが出来る人も、、、   SBIが事業承継ファンドを設立したというのは、2つの意味で本質が見えていないような気がします。 ・1つは、地方銀行は衰退していく宿命なので連携相手として良いパートナーではないこと ・もう1つは、事業承継の問題は、お金ではなく人の問題であること   SBIそのものが、フィンテックという新しい技術のことが理解できる後継者に事業承継しない限り、投資家からの厳しい評価は続くと思っています。     貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。 ありがとうございます。 それでは、また。   白坂慎太郎    SBI、事業承継ファンド 1000億円 追伸: メルマガやLINE@でも情報を発信しています。 ご登録頂いた方には特典教材(PDF200ページ以上)を無料で差し上げています。 → メルマガ登録 → LINE@登録  続きを読む