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イギリスのEU離脱は解決策ではない!?イギリスが抱えるEU離脱問題の本質とは|英国2度目の総選挙(国民投票)実施へ

ニュース解説

白坂です、   イギリス EU離脱の是非を問う総選挙へ   イギリスが12月に総選挙を行うようです。 事実上、「EUを離脱した方が良いか・どうか?」を問う2度目の国民投票となりそうです。   そもそも、 1回目の国民投票が行われたのが2016年の6月でした。 そこから約3年半もかけて、今だに決着していないということになります。   もし企業だったらとっくに倒産しています   イギリスがEUから離脱することは、イギリスにとっても・EUにとっても合理的ではない「Lose - Lose」の選択肢です。もしイギリス国民が合理的であれば、今度の12月では、EU【残留】という判断をすることになると思います。(もちろん、合理的に判断すれば、、、の話です。)   ただ、   仮に論理的に妥当なEU【残留】という判断をしたとしても、やはりイギリスという国は、相当に厳しい状態であることは確かです。イギリスはEUから「離脱した方がよいか?」それとも「残留した方がよいか?」というのを3年半もやってきているわけですが、そもそも、この選択肢は両方とも問題解決の本質ではありません。本質は、     「イギリスを再び成長国家にしていくには、どうしたらよいのか?」     19世紀はイギリスの時代でした。 全世界の4分の1がイギリスならびにイギリスの植民地でした。まさに大英帝国だったわけです。 そのわずか200年前に圧倒的な世界1位の国家が、今、まさに見る影もなく衰退していこうとしています。   仮にEUに残留したとしても3年半前に戻るだけ。 別に、問題の全てが解決したわけでは全然ありません。 1番の問題は、     イギリスには、全世界の投資家が投資したい産業や企業がほとんどない     ということです。   イギリスは高緯度の国です。 日本の北海道よりもかなり高緯度です。 だから気候帯は冷帯です。   学校の教科書には、「近くを北大西洋海流という暖流が流れているので、高緯度のわりには比較的に暖かい」などという記載が見られたりしますが、実際は、寒い。つまり、農業には全く向いていません。だからこそ、食料を求めて、他国に進出して行ったわけです。   農業には気候帯として全く向いていないイギリス。 工業に関しては、18世紀後半に世界で初めて産業革命を成功させました。 「世界の工場」とまで言われました。なので、かつてのイギリスは工業は盛んだった時代もありました。   しかし、今は昔。 工業というのは、最後は商品の差別化が難しくなります。 商品の差別化が難しくなれば、最後は価格競争になります。 大量生産をして規模の経済を働かせる必要があります。   そうなると、「世界の工場」は、人件費の安い発展途上国へと移っていきます。 イギリス→ アメリカ→ 日本→ 中国→ 東南アジアや南アジア・・・と変わり続けていきます。最後はアフリカが「世界の工場」となっていきます。イギリスは世界最初の「世界の工場」ではあったものの、今は、イギリスは工業において大きな優位性を持っていません。EU内だけで見ても、ドイツに負けたと言ってよいでしょう。   ・農業はそもそも向いていない ・工業は衰退してしまった であれば、最後に残ったのは、     金融     金融というのは、簡単にいうと、お金そのものを商品とするという産業です。 特に盛んな産業がない場合、国が取りうる最後の選択肢が金融ということになります。 金融業が盛んな国、、、たとえば、シンガポールやドバイ、、、などは、逆の言い方をすれば、他の産業では世界的な競争力を持てなかったからこそ、金融業を盛んにしたということが言えます。     「金融業は、いかに世界の富裕層が持っているお金を自国に呼び込めるか?」だけが勝負     イギリスはEU最大の金融都市という立ち位置を取ることはできました。 ただ、たとえEU最大の金融都市といっても、ニューヨーク、東京、上海、香港、シンガポール、、、などとの競争です。お金には国境が一切関係ないので、世界1位でなければ、たとえEU最大の金融都市になることができたとしても、やはり厳しい。なぜなら、     お金そのものが商品の場合、商品そのもので差別化することが不可能だから     2008年のリーマンショック以降、金融業は急激に厳しくなりつつあります。 とにかく全世界的にはお金は余りまくっているのに、魅力的な投資案件が少ない。   なぜなら、お金は信用創造によって一瞬で増殖していくけれど、商品の方は「企画→ 研究開発→ 仕入れ→ 製造→ 卸し→ 集客→ 販売→ 納品・・・」と、かなりの工程を経て、やっとお客様の元に届くからです。金融機関が単に通帳の数字を印字すればよいのとは訳が違います。     全世界的な金余りの中で、お金の希少価値がどんどんと小さくなり続け、金融業の価値も小さくなり続けている     この2008年のリーマンショック以降で厳しくなり続けている金融業を産業の中心としているイギリスは、全世界の投資家からして、投資相手国として魅力が小さくなり続けています。ここが問題の本質です。イギリス発で、何らか新しい産業なり、企業なり、商品なり、、、を新しく生み出す革新を起こさなければ、イギリスがEUを離脱しようが・残留しようが、どのみち本質的な問題は何も解決していきません。     3年半も同じ問題で議論や交渉をし続けている時点で、もしイギリスが企業だったら倒産していました     もし「離脱か」「残留か」の2択であれば、「残留」が合理的です。 ただ、「残留」したとしても、それで解決ではなく、そこからが始まります。   イギリス発で、何か革新を起こすことが出来るか・どうか? 何もできなければ、エジブトやギリシャのように、過去の栄光の記憶とともに世界史から消えていくでしょう。 逆に、起こすことができたとしたら、その時こそ、全世界の投資家はイギリスを投資対象国として見直し始めるでしょう。     全世界からもう1度、イギリスにお金が集まってくることになります   イギリス EU離脱の是非を問う総選挙へ   貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。 ありがとうございます。 それでは、また。   白坂慎太郎   追伸: メルマガやLINE@でも情報を発信しています。 ご登録頂いた方には『4つの特典教材』を無料で差し上げています。 → メルマガ登録 → LINE@登録   続きを読む