白坂です、
ランダムウォークとは?
ランダム:不規則
ウォーク:歩く
なので、
ランダムウォーク理論とは、
株価は不規則に動くので予測不可能である
という理論です。
すなわち、次の瞬間の株価は、
・上がる可能性が:50%
・下がる可能性が:50%
であり、
「どちらになるか?」は予測できない、
ということです。
「株式投資=ギャンブル」であるという
根拠になっているのが、
『ランダムウォーク理論』だと言えます。
では、
この『ランダムウォーク理論』は、
どれくらい正しい理論なのでしょうか?
結論から言えば、
長期であれば・あるほど、
株価変動に規則性があるので、
ランダムウォーク理論は、正しくない。
逆に、
短期であれば・あるほど
株価変動は不規則になるので、
ランダムウォーク理論は、正しい。
ということになります。
問題は、
長期と短期の線引きです。
今回は、
いくつか線を引いてみたいと
思います。
(1)15年
(2) 5
(3) 1年
(4) 3か月
まず、
(1)15年
もし、
過去の統計からすると、
市場平均に連動する金融商品
(例:ETF(上場投資信託)を
15年以上持ち続けていた場合、
損をしている確率:ゼロ
です。
つまり、
全員が投資をしていたことで
資産を増やしています。
だから、
15年以上の長期投資の場合、
ランダムウォーク理論は、
ほぼ100%正しくない、と言えます。
(2)5年
日本で最も大きな金額を運用しているのは、
GPIF(略称:年金法人)です。
要するに、
日本人が納めている年金を管理するだけでなく
運用することで、年金の元本を増やし続けている
組織です。
このGPIF(年金法人)が
運用の目安にしているのが
5年です。運用担当者が
「5年だと、『理論上の企業価値』と『時価総額』が
ほぼ・ほぼ一致している。」
と発言しています。
実際、
5年以上投資していて、含み損を抱えている
投資家は実在しているので、統計上、ほぼゼロと
言うことは言えません。
ただ、
GPIF(年金法人)の運用成績を見る限り、
国民の年金元本を、年平均:3.69%で増やし続けながら、
20年で2倍以上にしている実績から言って、
株価の動きが完全に不規則であるとは言えません。
よって、
5年で見た場合も、やはり、
ランダムウォーク理論は正しくない、
と言えます。
(3)1年
1年未満の株価は、
かなり不規則
です。
つまり、1年未満の株価を
予測することには、ほぼ意味がない。
仮に予測したとしても、まず当たりません。
もし、
予測するならば、最低、1年以上。
理由は簡単で、
株というのは企業の所有権であり、
企業は1年単位で経営しているから
です。
株主総会
↓
取締役の選任
↓
取締役会が経営
↓
決算
↓
株主総会
で、1年。
・今年の方針
・今年の計画
・今年の予算、、、、
基本、企業は1年単位で経営されています。
だから、1年間の計画に対して、
1年後の決算を検証することは有意義。
ただ、
株式市場には、企業の所有権としての株を
長期保有する気が最初から全くなくて、
単なる売買対象としての金融「商品」と割り切っている
「投【機】家」のお金も沢山入っています。
投【資】家の場合、
応援している企業の業績が上がれば、
ますます長期で保有し続けようと考えますが、
しかし、
投【機】家の場合、
企業の業績が上がれば、調子の良い時こそ
高値での売り時、、、と考えて売るので、
好業績の決算発表後に株価が下がる
ということも起きます。
このことが、株価の不規則性を高めています。
なので、
たとえ1年後の「業績」を予測することには
意味があったとしても、1年後の株価を
予測することには意味がない。1年後の株価は、
ランダム
と言わざるを得ません。
つまり、1年未満で見ると『ランダムウォーク理論』は
かなり正しい、と言えます。
(4)3か月
3か月未満の株価の動きは、
100%、ランダム
です。
確率50%、50%、
完全なギャンブルです。
理由は簡単で、
3か月未満は、決算発表がない期間でも
株価が動いているから
です。
・株は企業の所有権
・業績は決算で発表される
・決算は3か月単位で発表される
そもそも、
企業は3か月単位では動いていません。
株主総会も取締役の選任も1年単位。
だから、本来、決算は1年に1回発表すれば
良いのであって、3か月単位で決算発表を行う
合理的な理由はない。
にも関わらず、
実際は、3か月ごとに決算発表が
行われるのは、経営側の都合ではなく
投【機】家側の都合。
損したくない欲求が強い
投【機】家が、出来るだけ短い期間での
途中経過を知りたいから、だけ。
もし1年単位でなく、
3か月単位で、必ず数字上、業績を
伸ばし続けることが出来るならば、
とっくに世界時価総額1位のアップルを抜いています
社員100人、1千人、1万人、10万人、、、の
上場企業が動くのに3か月はあまりに短すぎる。
つまり、
3か月単位で業績の数字を上げ続けようとしたら、
別の企業をM&A(合併・買収)するなど
どこか無理をし続けないといけなくなる。
そして、
当然、無理は続かない。
M&A(合併・買収)の失敗として、
後々、特別損失を発表しなければならなくなる。
もし企業経営の実態を知っていれば、
「3か月単位で業績を上げろ!」など
無謀な要求を経営陣にはしない、はず。
だから、
投【資】家にとって、3か月ごとの決算は
ほとんど参考にならない。
しかも、
百歩譲って、仮に3か月単位の決算発表が
宛になる、、、としたとしても、3か月未満は
その決算発表すらない
であれば、
企業価値は変動しないはずなので、
時価総額も変動しないはず。
にも関わらず、
それでも、1週間や1日単位どころか、
1分単位で株価が変動するのは、
ランダム(不規則)
だから。
株価変動に合理的な理由が何もない。
3か月未満においては
『ランダムウォーク理論』は、
100%、正しいと言える。
すると、
もしかしたら反論が聞こえてくる可能性もある。
すなわち、
たとえ3か月未満だったとしても、、、
・「A:日々のニュースで判断できる」
・「B:チャートで判断できる」
という反論である。
この2つについても検証しておく。
まず、
「A:日々のニュースで判断できる」という反論。
この場合は、
基本中の基本が何も分かっていない。
すなわち、
・ニュースは原因ではなく結果
・ニュースは原因ではなく結果
・ニュースは原因ではなく結果
ニュースが報じられたから
株価が上がったり下がったりするのではない。
逆。
株価が上がったり下がったりした結果に
メディアがニュースとこじ付けている、だけ。
まず、
株価がランダムで変動する。
すると、メディアは、その株価の変動と
関係が【ありそう】なニュースをこじ付ける。
要するに、
ニュースは、原因と結果を表すものではなく、
単に、
同時期に起きた「相関」を表しているだけ。
たとえば、
「水難事故が起きた」という結果があって、
「その原因は?」と探っていたところ、
ちょうど同じ時期に、「アイスクリームの売上が伸びていた」
というニュースがあったら、
「水難事故の原因は、
アイスクリーム売上が増えていたから」
とこじ付けているのと同じ。
アイスクリームの売上が上がったから
水難事故が起きたわけではない。
本当の原因は別にある。
夏だったから
たとえば、
GPIF(年金法人)のような最も大きなお金を
動かしている組織は、ニュースが出るたびに、
株を売ったり・買ったりはしていないのである。
ニュースは株価変動の結果。
原因ではない。
水難事故とアイスクリームの裏に、
本当の原因:「夏」が存在してたように、
株価の変動要因には、ニュース【以外】の
真の原因がある。
ニュースを参考に株式投資をしている
投【機】家がいるのは事実。
ただ、
本人がニュースを参考にするのは自由でも、
株価変動がランダムではないことの
証明には全くならない。
そして、
もう1つ、、、
「B:チャートで判断できる」
これも、因果関係が逆。
チャートで判断できるから
株価変動が規則正しいのではなく、
株価変動がランダムだからこそチャートを参考にしている
もし、
株価変動がランダムではなく、
規則正しいのであれば、チャートではなく
理論上の法則によって株価予測をしているはず。
しかし、
3か月未満の株価変動は、
100%ランダムだからこそ、
統計結果であるチャートを参考にしている
ランダムだからこそ法則がない。
だから、統計を参考にしている。
チャートが日々の売買の
参考にされていることは確か。
だから、チャートが株価を
動かしている要因の
1つあることも確か。
だったら、
3か月未満の株価変動も、チャートによって
予測が出来る、、、となりそうだが、
残念ながらならない。なぜなら、
チャートを元に動いている巨額のお金は
AI(人工知能)による自動執行だから
つまり
ニュースと同じ。
チャートが「この形だからAI(人工知能)は
買ったのだろう」と【事後】的に推測することは
可能だとしても、
チャートがこの形になったら株価は上がると
【事前】に予測することは出来ない。
たとえば、将棋。
今や、将棋において、
人間よりもAI(人工知能)の方が強い。
だから、
今や、現役の名人でさえ、
「なぜAI(人工知能)は、この手を『最善手』だと
指摘しているのだろう?」と【事後】的に検証している。
つまり、
人間が「最善手」を事前に予測できているのではなく、
AIが予測した「最善手」を【事後】的に検証することしか
出来ていない。
これは、
チャートを判断基準にした株式投資も、全く同じ。
もし
将棋で人間がAI(人工知能)に勝てないのであれば、
チャートでも人間はAI(人工知能)には勝てない。
ウォール街の投資銀行が、
どれほどのAI(人工知能)でチャートを元にした
自動売買を行なっているのかを知れば、
勝負する気すら起こらない。
・「いくらを利益確定額にした方が良いか?」
・「いくらを損切り確定額にした方が良いか?」
・「そもそも何日の移動平均線を採用した方が良いか?」、、、を
大容量のデータから超高速で計算し続けている
AI(人工知能)に対して、人間がチャート分析で
勝負するというのは、文字通り
「竹槍」で「B29」に戦いを挑もうとしているもの
負けるべくして負ける。
つまり、人間が出来るのは、
AI(人工知能)を上回る「最善手」を事前に
発見することではなく、
AI(人工知能)が出した結果から【事後】的に
検証することしか出来ない
だから、
人間にとっては、3か月未満の株価変動は
事前には予測できない世界なのであって、
人間にとっては完全にランダムなのである。
まとめると、
・15年以上の株価変動は、ほぼ100%規則的
・ 5年以上の株価変動も、かなり規則的
なので、
5年以上の株価変動において
『ランダムウォーク理論』は、正しくない。
逆に、
・1年未満の株価変動は、かなり不規則
・3か月未満の株価変動は、ほぼ100%不規則
よって、
1年未満の株価変動において
『ランダムウォーク理論』は、正しい
だから、
>「1年で株価が上がった!」というのは、
たまたま、上がった、ということで、
>「1年で株価が下がった!」というのも
たまたま、下がった、ということ。
どちらにしても、
マグレ
なのである。
だから、
1年未満の短期での刺激が欲しい場合は、
ギャンブルだと割り切って、自己責任で
投【機】に参加すればよいのかもしれない。
しかし、
5年以上の長期で、「企業価値」に注目して
真面目に投【資】をしたい場合は、
『ランダムウォーク理論』は無視で良い
ということです。
今回は以上です。
本日も文章をお読みくださり感謝しています。
いつも本当にありがとうございます。
白坂慎太郎
追伸:


