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ソニー 初の1兆円超へ

白坂です、

 

ソニー 初の1兆円超へ

 

ソニーが今期(2021年3月期)において
最終利益が1兆円超えとなる予想を発表しました。

 

ソニー悪戦苦闘の末に革新に成功

 

まずは、
1兆円超となりそうな利益予想の内訳を見てみます。

 

A:ゲーム・・・3400億円
B:音楽 ・・・1800億円
C:映画 ・・・ 720億円

 

D:家電 ・・・1250億円
E:半導体・・・1360億円
F:金融  ・・・1700億円

 

大きく6つの事業から合計で1兆円となっています。
ただ、前半3つのA「ゲーム」B「音楽」C「映画」を
『エンターテイメント』と大きく括ってみると
5920億円です。つまり、

 

エンターテイメントが約6割

 

では、
ソニーという企業は元々はエンターテイメントの
会社だったでしょうか?もちろん、NOです。

 

元々は、家電会社です。日本を代表する
製造企業でした。モノづくりの会社でした。
もし、そのまま製造業であったならば、
今のソニーはなかったということになります。

 

ソニー悪戦苦闘の末に革新に成功

 

では、
ソニーは、いつ「エンターテイメント」企業への
革新を図り始めたのでしょうか?

 

今から18年前の

2003年 ソニーショックという危機の時

 

ソニーという日本を代表する超優良企業が
まさかの減収減益の決算を発表。それにともない
日経平均株価までもが大きく下がったという

ソニーショック。

 

今から18年前、、、
ソニーの看板商品であるウォークマンが、
アップルのiPodに負けました。結果、
ソニーは減収減益の決算を発表しました。

 

当時のソニーの最高経営責任者は、
出井(いでい)さんでした。

 

出井さんは経営者らしく、時代の流れが読める
先見性のある方でした。出井さんは、

 

「モノづくり」から「コンテンツ重視」を提唱。

「ゲーム」・「音楽」・「映画」という
コンテンツの充実へと舵を切り始めました。

 

しかし、
いくら経営者が方針を舵を切ったからといって
業績が魔法のように一瞬で変わるわけではありません。

 

ソニーは、1946年創業の老舗企業です。
そして、巨大企業です。企業という船が大きければ
大きいほど、船そのものの進む方向が変わるのには
時間がかかります。

 

ソニー迷走の始まり

 

ロボット事業からの撤退。
そして、「モノづくり」復活をかけた高級ブランドの
打ち出しも失敗。

出井さんは、雑誌『ビジネス・ウィーク』誌から
「世界最悪の経営者」と酷評されます。

 

さらに、
ソニーファンのお客様や、ソニーの社員たちからの
退陣要求を受けます。ついに、業績悪化の責任を
取る形で、出井さんは最高経営責任者を辞任しました。

 

その後、
出井さんが退陣した9年後の2014年には
赤字1100億円の決算を発表。

 

・本社ビルの売却
・パソコン事業の売却
・テレビ事業の分社化、、、

 

新しい「ゲーム」「音楽」「映画」はなかなか軌道に
乗らない中で、従来の本業であった家電は赤字経営。
1946年創業の老舗ソニーという巨艦は、
沈没寸前まで追い込まれてしまいます。

 

ソニーの21世紀は悪戦苦闘の歴史

 

しかし、
その大底とも言える2014年から4年後の
2018年。過去最高益を発表することになります。

 

ついに「ゲーム」「音楽」「映画」の
『エンターテイメント』が収益の柱と確立したわけです。
出井さんが会社の舵を切る発表をした2003年から
15年後のことでした。

 

ソニー悪戦苦闘の末に革新に成功

どちらか一方だけであったら簡単です。

 

すなわち、

・経営者が時代の流れを読む、だけ
・現場が今、目の前の仕事に励む、だけ

 

難しいのは、
その両立。

 

経営者が見えている将来の目的地へ

企業を実際に到着させるのは

悪戦苦闘以外の何物でもない

 

ソニーほどの実績とブランドのある企業でも、
元々の「モノづくり」製造業から
「エンターテイメント」企業へと革新するのは
悪戦苦闘そのものでしかなかった。

 

ソニーが色々な事業をたくさんやっている
複合企業のように見えます。

 

なぜなら、ソニーのウォークマンが
アップルのipodに負けてから、生き残りをかけて
色々なことを手当たり次第でやって、必死にもがいた
結果だと思われます。

 

・ある事業は、撤退
・ある事業は、譲渡
・ある事業は、分社化、、、

 

思いつく限りで手当たり次第でやって、
ほとんどの事業が大苦戦し、生き残った事業が
15年以上経って収益の柱として確立した。

片方で良いのであれば簡単です。

 

すなわち、

 

・経営者が時代の流れを読む、だけ
・現場が今、目の前の仕事に励む、だけ

 

もし片方で良いのであれば、
・経営者は勉強だけをしていればよく、
・現場は、過去の延長線上で今日も仕事をし続ければいい。

 

元々、

 

家電を中心とした典型的な「モノづくり」企業だった
ソニーが、「エンターテイメント」で世界と戦える
ようになるのには、15年以上の悪戦苦闘が必要だった
と言えます。

 

ソニー 初の1兆円超へ

A:ゲーム・・・3400億円
B:音楽 ・・・1800億円
C:映画 ・・・ 720億円

 

D:家電 ・・・1250億円
E:半導体・・・1360億円
F:金融  ・・・1700億円

 

もし今後、
伸びている「ゲーム」「音楽」「映画」という
「エンターテイメント」へ経営資源を
より集中的に再投資していけば、ソニーは再び
持続的に成長し

 

偉大な企業となり得る可能性を持っています。

 

ソニー 初の1兆円超へ

 

今回は以上です。
本日も文章をお読みくださり感謝しています。
いつも本当にありがとうございます。

 

白坂慎太郎