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【ソフトバンクグループ】株下げ止まらず、一時20%安!

浅川です。

白坂先生に、今日の「なぜ」を解説していただきます。

【ソフトバンクグループ】株下げ止まらず、一時20%安!

 

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【ソフトバンクグループ】株下げ止まらず、一時20%安!

 

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■ソフトバンクグループの株価はなぜ下がったのでしょうか?

結論から言うと、ソフトバンクグループの株価の推移は、日経平均株価とほぼ同じ推移をたどっています。つまり、日経平均株価、日本の経済、日本の株式市場全体に比べて特に大きく下がっているとは言えず、日本の株式全体が下がっているので、ほぼ同じペースで下がっているというのが実際の見方だと思っています。

ですから、ソフトバンクグループだけがと突出して下がっているということではありません。あくまでも、日経平均全体が急落しているので、その動きと合わせてソフトバンクグループも下がっている、、、という見方をするということが大切です。

 

ソフトバンクグループという会社は、グループの親会社で持ち株会社なので、事業を実際にやっている個別の企業とは、別の見方をしていくことが非常に重要です。ソフトバンクグループの企業価値は、ソフトバンクグループが持っている株式の価値の合計が、ソフトバンクグループの価値であるということです。

では、ソフトバンクグループは実際どのような株を持っているのかと言えば、代表的なところだけは次のようなものがあります。

 

・中国の「アリババ」

・「ソフトバンク株式会社(いわゆる、通信事業の子会社)」

・アメリカの通信会社「スプリント」

・イギリスの半導体の会社「アーム」

・「ソフトバンクビジョンファンド(投資専門の会社)」

このような会社の株を持っている持ち株会社が、ソフトバンクグループです。

今、現時点(2020年3月)のソフトバンクグループの株価は、1株2,700円です。そして、ソフトバンクグループが保有してるアリババ株の金額は、6,300円です。さらに、ソフトバンクグループが持っているソフトバンク株式会社の株式価値が、2,200円です。他の企業は省略しますが、何が言いたいかと言えば、ソフトバンクグループの株価は今、「アリババという中国の株価の半分以下の株価」ということになります。

だから、ソフトバンクグループの株を1株買うと、アリババの6,300円の株の価値も、ソフトバンク株式会社の株も2,200円分の価値も、同時に手に入れることができる状態になっています。

つまり、この2,700円という金額は、明らか合理的ではないと言えます。不合理です。本来、それぞれの株価の価値を全部足したものが、この金額になっている必要があります。なぜなら、ソフトバンクグループの株を保有するということは、ソフトバンクグループが持っているこれらの株を同時に保有するのと同じ価値になるからです。つまり、次のようなことです。

・ソフトバンクグループの株を買う

・ソフトバンクグループが持っている割合だけの、「アリババ」株を取得

・ソフトバンクグループが持っている割合だけの、「ソフトバンク株式会社」株を取得

だから、本当はこれらの合計金額で、たとえば1万円がソフトバンクグループの株価だとしても全く自然な状態です。しかし、実際には、2,700円出せば、「アリババ」株の6,300円分を手に入れることができる状態だと言えます。

 

しかも、現時点で、ソフトバンク株式会社の株価はあまり変わっていません。アリババの株も、あまり変わっていません。だから、ソフトバンクグループが持っている株価の所有対象になっている企業の株価はあまり変わってないのに、ソフトバンクグループだけが急落してると言うことは、明らかに合理的ではありません。

 

 

■ソフトバンクグループの株価だけがなぜ急落しているのでしょうか?

 

簡単に言えば、ソフトバンクグループの株は、「投資」ではなく「投機」の対象になっていると言えます。たとえば、株式市場では「現物買い」や「現物売り」と同じように、「信用買い」や「信用売り」ができます。これは次のようなことです。

 

・証券口座にお金を置く(例:1万円)

・1万円分だけ株を買う=「現物買い」という買い方

 

・証券口座にお金を置く(例:1万円)

・10万円分、株を買う=「信用買い」という買い方

 

「信用買い」「信用売り」では、自分が今、証券口座に置いている金額の、何倍という数字(お金)の株式の売り買いができることになります。すると、投資家の動きにより、数字の変動が非常に大きくなります。

 

・「自分は本当は証券口座に1万円しか置いていないけれども、10万円分買う」

・「自分は本当は持っていないけれども、持っていない株を売る」

 

このようなことができるため、その投資家のやる効能が株価に大きく影響し、上振れしたり下振れしたりするのです。つまり、普通の「現物で買う」「現物で売る」ということから見れば、結果が上下しやすくなります。

 

そうすると、ソフトバンクグループはこのような「信用買い」「信用売り」のために、合理的な判断ではなくなり、単純に投機・ギャンプル対象になっている企業だと言えると思っています。

結局、子会社の株の価値よりも、親会社の株の価値が低く、しかも子会社の株の変動がほとんどないのに、親会社だけ株がガーンと下がるのは、明らかに合理的な動きではありません。ギャンブルの結果であると見ていいのだと言えます。

 

 

■投資家として重要な視点は?

では、投機・ギャンブルではなく、あくまでも私たち投資家としてはどのような判断をすればいいのか? ということですが、やはり、「目の前の株価に対して振り回されない」ということです。株価が下がっている時でも、次の視点が重要です。

・ソフトバンクグループは、株価が急落するほど、企業としての本体・実力が下がっているのか?

・ソフトバンクグループは、投資会社としての実力が下がっているのか?

 

これらを冷静に見る必要があります。あくまでも見るべきものは、株価ではなく「企業の実力」です。つまり、ソフトバンクグループは持ち株会社なので、【投資会社としての実力】のを判断する必要があります。

 

そして、ソフトバンクグループは持ち株会社なので、持っている資産である「アリババ」、「ソフトバンク株式会社」など、「そのような企業はどうなのか?」ということをしっかりと判断することによって、投資家として、より合理的な判断をしていくことができると考えています。

 

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貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。

 

浅川淑子(あさかわよしこ)

 

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