【NTTドコモ】5Gサービスを開始 全国150か所で
浅川です。
白坂先生に、今日の「なぜ」を解説していただきます。
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【NTTドコモ】5Gサービスを開始 全国150か所で
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> NTTドコモは18日、次世代通信規格「5G」サービスを25日に開始すると発表した。(2020年3月19日付『日本経済新聞』より一部引用)
■いよいよ5Gスタート、NTTドコモはどうなる?
まず、NTTドコモの5Gについて、今からの予定を見ていきます。2020年3月末に5Gが開始し、29都道府県、150カ所からスタートにします。これは、ソフトバンクに比べると少し広いエリアで始まることになりますが、まずは「スタートしました」ということです。
ただ、その5Gの恩恵を受けることができる人は、最初はかなり限られています。「全部で150カ所」ですから、場所としてはかなり「狭い」と言えます。
それが、今年2020年の10月以降で本格的なエリア拡大に着手していくとされます。つまり、今年2020年後半くらいから徐々に5Gの恩恵を受ける人たちが増えていくことになります。
NTTドコモの目標は、「今からの3年で、最終的には5G対応のスマホ契約を2000万台にしていきたい」という発表になっていますから、最終的には2021年度~2023年度の3年にかけて、5Gは完全に普及していくことになります。
■5Gで通信会社はどのように変わる?
日本の携帯電話の会社は大手3社の、NTTドコモ 、au 、そしてソフトバンクに加え、「楽天」が加わり、4社になっていきます。NTTドコモ、 au、ソフトバンクは、2020年3月末から5Gを始めました。楽天に関しては、2020年6月から5G参入予定となっています。
最初こそエリアの違い、規模の違い、若干の料金の違い、サービスによる容量の違いなどはありますが、このような技術系のものは差別化するのが難しいものです。
3社のうち、どこか1社が優れた技術やサービスを提供したら、残りの2社は必ずそれに追随することになります。だから、ある1社が少し安い料金で提供したなら、他社の2社も追随していくし、ある1社が優れた技術を提供したならば、その他社2社も必ずそれに追随していきます。要するに、次のことが言えます。
・技術は差別化しにくい
・仮に差別化できたとしても、それを長期化的に維持するのは難しい
・「差別化優位も、長期的にも、維持し続ける」ことは難しい
簡単に言うと、マネされやすい・模倣されやすいと言えます。確かに5Gはすごい技術ですが、消費者から見れば、最終的にはあまり差がないように見えてきます。「NTTドコモだから」、「auだから」、「ソフトバンクだから」受けることができる5Gの商品・サービスというのは、だんだん差別化ができなくなり、消費者は次のような考えになります。
・5Gは、最終的にはどこを使ってもメリットを消費者が享受できる
・どこでも同じくらいの商品で、同じくらいの価格で、同じくらいのサービスを受けられる
このような時に落ち着くのは「ブランド」です。最後は、自分は「NTTドコモがいい」、「au がいい」、「ソフトバンクがいい」、「楽天がいい」というブランドで選ぶことになります。
もちろん、今、始まったばかりなので「繋がる・繋がらない」、5Gが「使える・使えない」ということには差があります。けれども、2023年という3年後ぐらいを見据えると、その差はほとんどなくなっていくと予想されます。
■5Gに強い企業を投資家として判断するなら?
私たち長期投資家として、5年、10年、20年という先を見据え、「どこの企業に投資するか?」という投資判断をするならば、次のことを考える必要があります。
・技術か、その社会的な手法「インフラ」から、どういう商品・コンテンツが生み出されるか?
要するに、5Gという通信環境はどれくらい良くなったとしても、その環境の中で、スマートフォンではどういうコンテンツが提供されているか、ということです。それはたとえば、動画なのか、ARのような仮装世界なのかという「コンテンツ勝負になる」ということです。
だからもし、私たちがこの5Gという大きな時代の変化の中で、この先、5年、10年、20年ずっと持続的に成長していくであろう企業を見てみるのなら、技術の方での差別化要因を見つけていくことはすごく難しくなっていきます。代わりに、次のことを見る必要があります。
・どのようなコンテンツがこれから伸びていくのか?
・どのようなコンテンツを提供することができる企業なのか?
このような点に焦点を当てて投資判断をしていくことが、非常に重要だと考えています。
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貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。
浅川淑子(あさかわよしこ)
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