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三菱UFJ銀行 一律の賃上げ廃止へ

浅川です。

白坂先生に、今日の「なぜ」を解説していただきます。

 

三菱UFJ銀行 一律の賃上げ廃止へ

 

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三菱UFJ銀行 一律の値上げ廃止へ

 

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> 三菱UFJ銀行の労使は今年の春季労使交渉で、行員ごとの人事評価に基づいて賃上げ率を決める方式で合意する見通しだ。一律の賃上げをやめることになる。(2020年2月10日付『日本経済新聞』より一部引用)

 

 

■三菱UFJの給与制度はどのように変わるのでしょうか?

 

これまで、20世紀の給料の決め方は「年功序列」でした。給料は、毎年少しずつ基本給が上がっていくことが常識でした。たとえば、22歳で新入社員になると次のような形でした。

 

・今年はこのような給料

・来年は毎月、これぐらい上がる

・次の年はまた、これぐらい上がる

 

このように、自分の年齢と、企業にどれだけ長く勤めているかで、一律給料が上がっていく形でした。極論を言えば、「辞めなければ、毎年給料が上がる」状態だったのです。

 

その典型例が大手銀行です。今でも、最後の最後まで年功序列の制度が残っている業界です。これまでは「全社員、今年は何%賃上げです」という全員の一律値上げをしていた日本最大手の三菱UFJ銀行が、2020年になりついに見直しをし、「全社員、みなさん2%基本給値上げです」というのをやめるというのが今回のニュースです。

 

三菱UFJ銀行は、年功序列ではなく、次のような個人別の評価になります。

 

・Aさんは「1年間どういう仕事をしている?」かを見る

・人事評価をする

・どれだけ値上げをするか決める

 

結局、日本が平等主義から実力主義になってきているのだとわかります。ここでもし、全員が毎年賃上げをするとしたら、人件費はどのようになるでしょうか?

 

・一律賃上げ:1人1万円上げる

・従業員が100人:100人x1万円=100万円

 

会社の人件費は合計で100万円上がります。でも、99人が値上げをせず、1人だけ値上げをすると、その1人に100万円あげることができます。極端な例ですが、そのような世の中の流れになってきています。

 

つまり、もし優秀で実力があれば、すごく高給で優遇されるけど、単に在籍しているというだけであれば、給料上がらなくても仕方がない、という世の中になっているのです。

 

 

■三菱UFJ銀行はなぜ年功序列をやめたのでしょうか?

 

業界で一番大きく、一番腰が重かった三菱U F Jがついにこの方向でやるということは、「何かに脅威を感じている」ということです。でも、三菱UFJがこれをやったのは他の三井住友銀行や、みずほ銀行への対策ではありません。

 

そうではなく、「フィンテック」という銀行を必要としない新しい産業を一生懸命やっている人に対抗しています。これからシステム系の人材や、金融に強い人材は、自分で会社を選べます。

 

・「銀行に行こうか」?

・「証券会社に行こうかな」??

・「それともフィンテックの会社に行こうかな」???

 

ネットを銀行の代わりにする「スマホ決済」、もう少し先に行けば「ブロックチェーン」などの新技術を一生懸命やっている人は、どこに行こうかと悩んでいます。

 

過去20世紀であれば、「三菱」に入社できると親から「よくやった」と喜ばれたのではないでしょうか? ブランドのある大手企業に入社したかった人たちは、安心安定を求めていたため、「これで35年間安泰。あとは銀行に勤め続ければ給料も上がり、ボーナスも期待できる」と考える時代でした。

 

安定を求めるのなら、三菱、みずほ、三井住友など、選択肢としてはありましたた。。でも、今、人が求めているものはそれだけではありません。

 

今、「働き方改革」と言っていますが、給料や安定など、あくまでも【働きやすさ】の面だけです。確かに給料が20万円欲しいというのに、15万円しかもらえないというのなら「働きにくい」となります。20万円もらわないと、生活が成り立たないんだけど、となります。

 

でも、それで30万、40万、50万、60万となっても、斜陽の産業でひたすら「9時18時」という定時で営業をやり続けても、いくら給料が上がっていても、【働きがい】が出てきません。

 

今の若い人たちはもちろん、【働きやすさ】を求めています。もちろん給料は安いよりは高い方がいい。それプラス【働きがい】も求めています。

 

すると、今からあまり伸びていくことが期待できない大手銀行ではなく、挑戦したい新しい新分野のフィンテックが出てきています。そこを一生懸命、三菱UFJはお金でなんとかしようとしているのです。

 

 

■投資家はどのような点に注目しているでしょうか?

 

「うちに来てくれたら、これだけ給料を出します」という形をやっている時点で、「ずれている」と言えます。若い人たちが求めているのはそこではなありません。企業にとって大事なのは、次のことだからです。

 

・働きがいのある新分野を作れるか?

・働きがいのある新部署を作れるか??

 

単に一律全員、「あなたに100万円あげますよ」となっても、優秀な人は来ません。そうではなく、次のようなことを言う必要があることに、気付くかどうかに注目する必要があります

 

・「今、このような新規事業やっています」

・「社内ベンチャーで、このような人材を求めています」

 

このようなことを言わなければ、優秀な人材が銀行には戻ってきません。三菱UFJはやっと年功序列を見直したということですが、相当厳しい感じがします。これからは、時代の流れを考え、今一番優秀な人たちはどこに行き、その人たちは何を求めているのかを考える必要があります。それは次の二つです。

 

・お金

・働きがい

 

経営者としては、どのようにその働きがいのある部署、仕事を作れるかということが大事になってきます。投資家はそれを社会の外から見ていく必要があります。

 

 

■今日のまとめ・・・・・・・・・

 

三菱UFJ銀行は、年功序列の一律賃上げをやめ、個人評価の給与制度を取り入れようとしています。それは、フィンテックなど新しい産業に行く人材を取り込もうとしているからです。優秀な人はお金と働きがいを求めているので、今後「働きがい」のある仕事を作るかどうかに、注目していく必要があります。

 

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貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。

 

浅川淑子(あさかわよしこ)

 

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