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ラーメン「一風堂」 VS ちゃんぽん「リンガーハット」

白坂です、

 

ラーメン「一風堂」 VS ちゃんぽん「リンガーハット」

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>「ラーメン店『一風堂』を展開する、力の源ホールディングスが海外出店を加速している。
2025年度までに世界600店体制を築き、海外で稼ぐモデルへと大きくカジを切っている。」

(『日本経済新聞』より一部引用)

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海外出店に積極的に挑戦している一風堂(企業名は「力の源ホールディングス)

ただ、株価は極めて低調で推移しています。(最高値に対して3分の1強の株価)

(『Google検索』より一部引用)

 

「なぜ2025年に600店舗というビジョン達成に向かって邁進している『一風堂』の株価は上がっていかないのでしょうか?」その理由を、別の企業であるリンガーハットとの比較で考えてみたいと思います。

 

(『Google検索』より一部引用)

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(以下、【力の源ホールディングス(一風堂)】関連の情報)

(『四季報』より一部引用)

 

(『バフェット・コード』より一部引用)

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(以下、【リンガーハット】関連の情報)

(『四季報』より一部引用)

 

 

(『バフェット・コード』より一部引用)

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・売上は、一風堂もリンガーも共に右上り傾向

・利益率は、飲食店ゆえに両社とも低い

 

にも関わらず、

 

・時価総額は、一風堂に比べてリンガーハットは3倍。

 しかも、一風堂は株価が低迷しているのに対して、リンガーハットは高値で推移

 

「なぜ、ここまで大きな差がついているのでしょうか?」

財務上で気になるのは、一風堂の自己資本比率が30%程度なのに対してリンガーハットは倍の60%超だということですが、これだけが理由でここまで大きな差が付いているようには思えません。やはり、

 

 

【戦略の違い】

 

 

一風堂もリンガーハットも、海外進出を進めているという点では同じですが、その進め方が全く違います。

すなわち、

 

・一風堂は、現地に合わせて商品そのものを変える市場優先なのに対して、

・リンガーハットは、展開する場所が違っても同じ商品を提供する商品優先であること、です。

 

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一風堂は国によって出すお店が全然違います。

・日本であれば豚骨ラーメンのお店ですが、

・ニューヨークであればバーの夜食としてのラーメンのようなお店を出していますし、

・ヨーロッパであればパスタのようなラーメンのお店を出しています。

 

その国、その地位に合わせた、ある意味で独特の「一風堂」を展開しています。

 

一方、

リンガーハットの場合は、日本で食べられるちゃんぽんを、アジアを中心とした他国でも展開しています。つまり、海外でも日本と全く同じちゃんぽんを食べることが出来るというマクドナルドなどに近い形での海外展開です。

 

ある意味、リンガーハットの方が普通の海外展開のやり方であり、一風堂の方が挑戦的な海外展開の仕方をしていると言えると思います。

 

ただ、

一風堂の海外展開のやり方というのはリスクの大きい海外展開のやり方です。

理由は簡単で、

 

 

どれだけ店舗数を増やしても「規模の経済」が働かないから

 

 

仮にどのお店も同じ商品を提供するというのであれば、「規模の経済」が働きます。

すなわち、

 

・大量に同じ原料を仕入れて、

・大量に同じ半製品を作り、

・全員が同じ商品を作るので学習効果も働いて効率も良くなり続ける

 

どの国・どのお店でも同じ商品を作るとなると、店舗数が増えれば・増えるほど、「規模の経済」を働かせやすくなり、経営の効率が良くなっていきます。

 

ところが、

一風堂のように、国によって・お店によって提供する商品が全然違うとなると、「規模の経済」が働きません。

 

・その国・そのお店のためだけの原料を仕入れ

・その国・そのお店のためだけの半製品を作り

・その国・そのお店を運営するためだけのマニュアルを準備し続けなければなりません。

 

 

店舗数が増えても経営の効率が良くなっていきません。

 

 

もちろん、

その国・そのお店に独特の商品を提供すれば希少価値はありますので、平均の客単価は上がりやすくはなります。ただ、食事というのは、1日3食で毎日のことであり、しかも蓄積が効かない消費中の消費なので、毎食・毎食で高単価の食事をするということは考えられません。

 

毎日のことであれば、1食・1食の食費は抑えつつ、いざ特別な時にだけ高単価な食事を楽しむというのが一般的な消費者の感覚だと思います。であれば、やはり飲食業で高級路線を選択する戦略は厳しいものがあり、

 

経費を徹底的に削減した上での低単価ながら客数を増やしていく「コストリーダーシップ戦略」が王道

 

だと思います。

たしかに、日本の縮小市場に加えて外食産業の飽和に基づいて、海外に積極的に挑戦し続けている一風堂の挑戦姿勢は本当に素晴らしいものがあるとは思いますが、投資家が求めているのは、究極、

 

 

「将来、大きく儲かるか・どうか?」

 

 

です。

 

投資というのは、将来の利益の分配を楽しみに行われるものであり、たとえ今は儲かっていなくても、将来は大きく儲かる可能性がある企業に対して行われるものです。それからすると、一風堂の海外展開は、店舗数こそ増え続けていったとしても、「いつ大きく儲かるの?」という疑問を解消できません。

 

それに対して、リンガーハットの海外展開は、一風堂に比べて展開の速度こそ遅いものの堅実です。

焦らず堅実に、日本と全く同じお店・商品を提供できるような研修と同時進行で、少しずつ・少しずつ海外進出を進めています。マクドナルドに近いこの形の海外展開は、店舗数の増加に「規模の経済」が働きやすいので、海外の店舗数が増えれば・増えるほど、利益が出やすくなることが予想しやすいです。

 

よって、

「一風堂」と「リンガーハット」で投資家からの評価に大きな違いが生じているのは、

 

 

海外展開による【戦略の違い】によるものだと思っています。

 

ラーメン「一風堂」 VS ちゃんぽん「リンガーハット」

 

貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。

 

白坂慎太郎

 

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