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「美容業」の倒産が急増、過去最多を更新

浅川です。

白坂先生に、今日の「なぜ」を解説していただきます。

 

「美容業」の倒産が急増、過去最多を更新

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「美容業」の倒産が急増し、過去最多を更新しました。

 

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> 2019年の「理容業・美容業」の倒産は2019年12月25日現在、114件(前年比3.6%増)に達し、2018年の110件を上回り、4年連続で増加している。このうち、「理容業」は14件(同6.6%減)と減少した。一方、「美容業」は100件(同5.2%増)と増加し、過去最多だった2018年の95件を上回り、最多記録を塗り替えた。(「東京商工リサーチ」より)

 

 

■美容業の倒産件数、「過去最多」からわかることは?

 

今回のニュースで気付くことは、二極化がはっきりとわかりやすくなっている、ということです。今回のニュースを見ると、美容院の倒産件数は100件と増えているのに対し、男性が行く理容室は14件と減っています。実際に、1100円でカットしてもらえる「QBハウス」はむしろ業績が伸びています。

 

今後、二極化がさらに進むと予想されるため、美容院が成功するためには、どのような路線であるかを明確に打ち出す必要があります。

 

<「安さ」を売りにする店(例)>

・1回あたり数千円台

・短時間で髪だけを切る

・定期的に来てもらう

・スーパーやコンビニのような気軽さ

 

<「高級感」を売りにする店(例)>

・1回あたり2万〜3万円

・メニューやサービスが豊富

・特別な時に来てもらう

・百貨店やブランドショップのような高級感

 

この中間の中途半端な店ではまず生き残れません。どちらの路線にするか明確にすることが生き残る鍵となり、その二極化の傾向がわかりやすくなっていると言えます。

 

 

■なぜ、今、過去最多に?

 

経済は、需要と供給のバランスで成り立っています。今、日本の総人口は急速に減り、美容院に行きたいという需要がどんどん減っているため、倒産件数が増えている形です。

 

美容院で働く人たちの立場でも考えてみましょう。一般的に人は、業界が厳しくなればなるほど、悪くなった理由を他人のせいにする傾向があります。たとえば、美容院であれば次のような不満を言い始めるかもしれません。

 

・オーナーの経営方針が悪いから業績が悪い

・店長のやり方が悪いから業績が悪い

・先輩が仕事をしないから業績が悪い・・・

 

調子がいい時には、「ありがとう」「おかげさま」という気持ちがあっても、業績が悪いと他人を非難しがちでです。その結果、自分の思い通りの店を作ろうという気持ちになり、【独立・起業する人】が増えます。その結果、需要よりも「供給」が増えているという現状にもつながっています。

 

 

次に、消費者の立場からも見てみましょう。仮に全く同じサービスをするA店とB店があったら、どちらを選ぶでしょうか? 全く同じであれば、普通は【価格】で選ぶでしょう。そのほかに差別化できるものは【人】でしかありません。美容院であれば、「誰が私を綺麗にしてくれるか」ということになります。求めるものは人により違います。たとえば、次のような違いもあるでしょう。

 

<Aさん>

・髪を切られている間は、美容師さんと話をしたい

・何時間も話をしてくれるコミュニケーション能力の高い人がいい

 

<Bさん>

・髪を切られている間は、静かにしてもらいたい

・とにかく技術がよく、綺麗にしてくれる人がいい

 

Aさん、Bさん、どちらのタイプを満足させるにしても、美容師個人の技術や能力が求められています。この点を差別化しなければ、独立起業しても、選ばれない店になってしまいます。

 

 

■この先、どのような美容院が成功するでしょうか?

 

美容院の場合、理容室と違い、低価格路線で行くのは難しいでしょう。仮に、2万円の単価を、1万円、5000円などと下げ続けていったら、女性でもさらに値段の安い店を求め、さらに安い男性向けの理容室に行くようになるかもしれません。ですから、美容院は価格競争に負けたら終わりです。

 

それよりも、2万円の単価を、2万5千円、3万円に上げられるようなブランド作りをし、経営戦略を立てることがが必要です。「3万円でも納得」というブランドや価値提供をすることが生き残る鍵になります。単に独立・起業した、という職人気質な人よりも、いち早く経営感覚を持ち、知識や技能もさらにあれば、二極化の時代でも成功し、非常に人気店になる可能性が高くなります。

 

 

今日のまとめ・・・・・・・・・

 

美容院の倒産が「過去最多」になったことにより、美容業の「安い」「高い」という二極化がはっきりしていることがわかります。これからの時代、美容業が成功するためには、美容師個人の技術や能力で差別化を図ることと、単価が高くても顧客が満足するようなブランド作りや経営的視点が必要になります。

 

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貴重な時間にて文章をお読みくださり感謝しています。
ありがとうございます。
それでは、また。

 

浅川淑子(あさかわよしこ)

 

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